立っているだけで全身から汗が吹き出てくる暑さの中、ボランティア先の施設に挨拶に行ってきました。青葉台駅から日体大行きのバスに10分ほど乗ったところに、「青葉ヒルズ」はありました。特別養護老人ホームとは思えない建物の入り口を入ると、そこにはまるで体育館のような空間が広がっていて、美術館のような受付がありました。これまで訪れたどの施設よりも明るく開放的な雰囲気に驚いていると、施設長さんがやってきて、ご自身の経歴から、「青葉ヒルズ」の理念、ボランティアの受け入れに対するお考えまで、さわやかに語ってくれたのでした。
なぜ私がボランティア先として「青葉ヒルズ」を訪ねたかというと、実は先方から「ボランティア先としてどうですか?」とお電話をいただいたからでした。せっかく声を掛けていただきましたし、こうして自ら名乗り出ていただける施設は、見てもらいたい、見てもらって何ら問題ないと自信を持って運営をされており、基本的には良い施設だと考えています。ともすると、老人ホームは外部との接触をできるだけ断ち、閉鎖的になってしまいがちですが、こうして積極的にガラス張りにしていこうという意識は素晴らしいです。ボランティア先として、ぜひ湘南ケアカレッジの卒業生にも勧めたいと思います。
今年の4月より、ホームヘルパー2級講座から「介護職員初任者研修」に移行し、それに伴って、実習に行かなくて良くなりました。最大の理由としては、資格を持ってない状態で実習に行っても、実習というよりは見学になってしまうのであれば、その分(4日間)を授業に当てた方がいいのではないかということです。実際に「介護職員初任者研修」を運営してみた立場から言わせてもらうと、実習がなくなり授業時間が増えて良かったと正直に思います。ホームヘルパー2級講座以上に実技に時間を割けることで、生徒さんたちは繰り返し練習することができ、とても充実した研修になりました。
かといって、実習が無意味ということではなく、現場の空気を知っておくこと自体はとても大切だと思います。私自身もホームヘルパー2級講座のときは実習に行き、貴重な体験をさせていただきました。実際の利用者さまと話してみる、車椅子を押してみる、一緒に食事をしてみるなど、それだけでも学ぶところは多いはずです。研修の中では学べないこともあるかもしれません。そうしたジレンマを解消するために、湘南ケアカレッジは実習ではなく、ボランティアとして施設に行ってもらうというオプションを提案することにしました。
もちろん強制ではなく、あくまでも自己決定、自己選択です(介護の世界ではとても大切な概念ですね)。もちろん無料です。そして、私たちの系列の施設や事業所ではありませんし、人手不足を解消することが目的の実習でもありませんので、ボランティアに行ったからといって、そこで働くことを強要されたり、電話が掛かってきてしつこく勧誘されたりすることもありません。そう、ボランティアは自然な気持ちで、自発的に行くものですから。ボランティアについては、「介護職員初任者研修」の授業の最後の方で詳しくお話ししますね。