名札の意味

湘南ケアカレッジの先生たちは、首にかける形の名札をしています。スクールカラーであるオレンジの名札には、大きくフルネームが書いてあり、先生の名前がすぐ分かるようになっています。生徒さんたちにはエプロンに名札を付けていただいているのに対し、先生たちはこうしているのは、誰が生徒さんで誰が先生か分かりやすくするためです。実技などを教える際に邪魔になる場合は、側に置いておいたり、後ろに回したりして工夫してもらっていますし、ある先生は「孫悟空の輪っかみたいだ」とおっしゃるので(笑)、息苦しくなったら外すこともあるかもしれません。

 

この先生の名札には、大きく2つの意味があります。

 

ひとつは、前述のとおり、生徒さんにとって先生の名前が分かりやすいということ。

 

私がホームヘルパー2級講座を受けたスクールでは、授業の冒頭で先生が自分の名前を紹介してくれましたが、途中でどうしても思い出せないことがありました。その場合、たとえば質問をするときは、「先生!このシーツの作りかた、もう一度教えてもらえませんか?」と呼ぶのですが、誰先生だったかなという疑問は最後まで消えませんでした。

 

初任者研修になってからは、特に湘南ケアカレッジでは実技部分を3人の先生が教えますので、「先生!」と呼ぶと3人の先生が振り向くなんてこともあるかもしれません。お互いに名前が分かると、いろいろなことがスムーズに運びますよね。

 

もうひとつは、こちらの方が大切なことですが、責任とプライドを持って教えるということです。芸術家が自分の作品に署名(サイン)を入れるように、先生は「私○○が教えています」という気持ちで授業をするということ。

 

先生の言葉や行動の影響は自分が思うよりも大きいものです。だからこそ、先生は匿名であってはいけませんし、いいかげんなことはできません(言えません)。そして、それゆえに、先生たちにはプライドを持って教えてほしいのです。自分の授業に自信を持ち、自分たちの言動が生徒さんたちの未来をつくる。それぐらいの気持ちで教えていいと思います。名札はその責任とプライドの象徴です。

 

もちろん、先生たちだけではなく、私も名札をかけますよ。もし私の対応が間違っていたり、良くなかったりしたときは、逃げも隠れもしませんので(笑)、「村山が悪い!」と言ってください。いや、「村山さんも良くしてくれた」と言ってもらえるように頑張りたいと思っています。

 

私は先生たちのように直接生徒さんたちに教えることはできませんが、先生たちの素晴らしい授業を邪魔しないように、裏方として生徒さんを全力でサポートしていきますので、どうぞよろしくお願いします。