細く長く

卒業生の集まりに顔を出した旨を書いたところ、他のクラスの卒業生さんたちからも同窓会の報告をたくさんいただきました。飲み会(?)の様子を写真で送ってくださる方もいました。その場の楽しそうな雰囲気が伝わってきて、懐かしい顔も見られて、嬉しい限りです。数ある学校の中から湘南ケアカレッジを選んで来て、一緒に学んでくださったことだけでも縁なのですが、そこからさらに先まで、こうして人と人がつながっていることは奇跡的だと思います。それまでは決して交わることのなかった人々が出会い、まるで旧知の仲間のように未来へとつながっていける。湘南ケアカレッジは、そういう密度の濃い、熱量の高い場所でありたいと思います。


なぜこんなにも素晴らしい出会いがあるのかというと、何と言っても、素晴らしい人たちが集まるからだと思います。私が介護の学校をやっている理由のひとつでもあるのですが、それぞれに外見も年齢も個性もバラバラでも、皆さん心優しい人々なのです。この前の卒業生の集まりでも、「皆さん、本当にいい人ばかりですよね」と言ってくれた方がいました。私もそう思います。たしかに変わった人もいるにはいるのですが(笑)、どんな生徒さんであっても、介護や福祉について学びたいと思って来てくれている人に悪い人はいないという信念を私は持っています。素敵な人たちの集まりが素敵でないわけはありません。

 

もうひとつの理由としては、介護職員初任者研修が15日間であるということです。朝から夕方まで15日間、ずっと一緒にいて、ときにはグループワークでお互いの意見や考えを伝え合い、ときには実技演習でお互いに教え合い、助け合っていると、それは仲良くなります。家族よりも一緒にいる時間が長い、と言っていた生徒さんもいました(笑)。かつてホームヘルパー2級の時代は、スクーリングは8日間でしたので、そのおよそ2倍の時間を共に過ごすのです。ホームヘルパー2級時代のクラスよりも、さらにクラスメイト同士の結びつきが強くなるのは、共に過ごす時間に比例していると思います。

 

そして、15日間という楽しい時間は、長いようであっと言う間に過ぎ去ってしまいます。終わってしまえば、短い時間だったからこそ、そのつながりは貴重に思えるのです。仕事場でずっと一緒に働くのとはまた違った、15日間に限定された出会いたからこそ、その価値は高まるともいえます。そう考えると、15日間は、私たちの仲を温めつつも冷まさない、ちょうど良い時間なのかもしれませんね。

 

いろいろなクラスの集まりの報告を受け、ぜひ細く長くつながっていってもらいたいと思いました。研修が終わったあと、派手に打ち上げをやって終わりではなく、その後もそれぞれのクラスメイトたちが色々な場面で介護や福祉にかかわりつつ、たまには皆で会って、近況を報告し合ったり、グチをこぼしたり、励ましたり、情報共有をしたりしてください。そのためには、一度間隔が開いてしまうと、集まりづらくなってしまいますので、たとえ少人数しか集まらないことがあっても定期的に開催することが大切です。ひとり1人がリーダーシップを取って、ぜひ末永くつながっていってもらいたいと思います。