名残惜しさと共に

8月短期クラスが修了しました。久しぶりに大人数のクラスとなり、夏の暑さも手伝って、とても楽しく、活気のあるクラスでした。今回のクラスは夏休み中に終わるということもあり、様々な人たちが参加してくれました。学校が夏休みの間に資格を取りたい学生さんからお子さんが夏休み中に介護について学びたい主婦の方、9月から介護の仕事に転職する社会人の方々まで、年齢・性別・経歴などまったくもってバラバラな背景を持つ人たちが集まりました。それだけ聞くと、クラスの中もまとまらないのではないかと思われるかもしれませんが、そうではありません。これだけバラバラな人々が集まったにもかかわらず、クラスはひとつになるのです。いつも不思議に思います。研修の最後に、「名残惜しいですね」とおっしゃってくれた生徒さんがいましたが、私もそう思います。


もちろん、最初からまとまっているわけではなく、授業を重ねるごとに、次第にひとつになっていきます。最初は自分と周りの人たちとの間にあった壁が、少しずつ薄れて、打ち解けてゆく感じでしょうか。そのペースが速いクラスもあれば、スローなクラスもあります。最終日にどこかに飲みに行こうと誘い合うクラスもあれば、今回のクラスは授業後に皆で集まって話してから帰ったり、最終日の打ち上げが早々に決まり始めたりと、比較的早い段階で仲良くなり始めたようです。こうしてクラスがひとつにまとまり始めていく様子を見るのは、私にとって何よりも嬉しいことです。

 

クラスメイト同士に限ったことではなく、私たちと生徒さんたちにも打ち解けていく過程は当てはまります。オリエンテーションでは学校と受講生という関係であったところから始まり、次第に先生と生徒という関係になり、いつの間にか互いの間にあった壁がなくなっていき、湘南ケアカレッジのクラスとしてひとつになります。そして、卒業したあとは、社会人として、介護士として、同じ役割を果たしていくのです。「これからは同じ立場に立ちますので、一緒に頑張っていきましょう!」と先生方が卒業生に対してメッセージを送るのはそういう意味ですね。

 

私もケアカレの一員として、クラスに馴染んでいけるようにしていますし、それが楽しみでもあります。朝と授業終了後のあいさつや声掛けはその1つです。あいさつをするだけで、その生徒さんの人となりが分かりますし、その日の心理状態から学校との距離感を把握することができます。最初はあいさつをしても無表情であった生徒さんが笑顔で返してくれたり、あいさつすらしてくれなかった生徒さんがある日を境に「おはようございます」と小さな声で言ってくれるようになったときには、思わず心の中でガッツポーズです。学校への信頼感が高まってきたことを感じたときの喜びは、何ごとにも代えようがありません。

 

最終日には、クラスメイト全員からの熱い想いが記されたメッセージボードをいただきました。14日目に撮ったクラスの全体写真もすでに貼られていたので、驚きました(笑)。あとで読んでみると、ひとり1人が丁寧に書いてくれていて、とても嬉しかったです。ありがとうございました。私は先生方の代表として受け取りましたが、最終日にその場にいる役得ですね。皆が笑顔で教室を去ってゆく姿を見ると、名残惜しさと共に、この学校をやっていて良かったなと素直に思うのです。ぜひまたいつでも遊びにきてくださいね!