「やっぱりケアカレは熱いですね」

実務者研修もいよいよ佳境に入ってきました。たった7日間しかありませんが、2日目からは実技演習が入ってくることもあって、生徒さんたちのエンジンが掛かり始めるのが早い気がします。介護職員初任者研修は生徒さんたちも私たち学校も手探りで最初は進めていくのに対し、実務者研修はほぼいきなりエンジン全開という感じですね。5日目は小野寺先生の入浴・整容の授業でした。授業が終わってから、生徒さんのひとりが、「やっぱりケアカレは熱いですね!」と言って帰られました。介護の授業に熱さを持ち込める小野寺先生は稀有の存在だと思いますし、それをサポートして盛り上げてくれた佐々木先生、望月先生、そして私たちの期待を遥かに超えて一生懸命に取り組んでくださっている生徒さんたちに感謝です。

 

「熱い」、「情熱的」というのは私たちにとって最高の褒め言葉だと思います。なぜかというと、その熱さや情熱がなければ、教える・教わるという関係が成立しないからです。まず先生方が正しいベクトルを持って、暑い気持ちや情熱を持って自ら学び、行動しているからこそ、それを見た(感じた)生徒さんたちがついてきてくれるのです。どれだけ良いことを言っていても、その先生から熱い気持ちや情熱が感じられなければ、その言葉は届きません。現場を離れて先生になると、どうしても熱さや情熱を忘れてしまいがちですが、ほんとうは先生にこそ熱さや情熱が必要なのです。熱さや情熱は伝わるのです。

 

実務者研修は介護福祉士に向けてのステップアップの研修ですが、技術や知識を高めるだけが目的ではありません。今回の火曜日クラス、土曜日クラスの生徒さんたちの学ぶ姿勢を見ていると、もう1度、あのときの熱さや情熱を取り戻しに来ているのではないかとさえ思えます。あのときとは、人によって異なりますが、介護職員初任者研修で学んで介護の世界に入ったあのとき、または介護の仕事を始めて利用者さんと初めて向き合ったあのとき、誰かの役に立ちたいと本気で思ったあのとき、もっと良い介護を提供できるように変えていきたいと願ったあのとき。日常の仕事や業務を繰り返していると、いつの間にか忘れてしまっていた、あのときの大切な気持ちが蘇ってくるのです。

 

 

「やっぱりケアカレは熱いですね!」と言ってくださった卒業生さんは、湘南ケアカレッジで受けた介護職員初任者研修のあのときの熱さを思い出し、そして自分自身の熱かったあのときの気持ちが蘇ってきたのではないでしょうか。実務者研修に来てくれたことで、生徒さんたちの心に火が灯り、なるべくその火が消えないように、さらにその火が周りの人たちや現場の他のスタッフさんたちにも移っていくことを願います。そして、私たちはその火を灯すことのできる役割を担う者として、これからかも熱く情熱的な授業を提供すべく、真剣に取り組んでいきたいと思います。