熱は伝わる

先週の土曜日に、実務者研修の実技テストが行われました。6月から通信添削がスタートし、8月からスクーリングが始まった4つのクラスが、いよいよ佳境を迎えています。当日に目いっぱい練習をした上でテストに臨める介護職員初任者研修と違い、実務者研修の実技テストはぶっつけ本番です(昨年度まで行われていた介護福祉士の実技試験とほぼ同じ状況をつくります)。実務者研修は介護福祉士の実技試験合格レベルまで実技(介護技術)を高めることが目的のひとつですので、生徒さんたちを励まし、一緒に取り組んできた先生方にも熱が入ります。緊張感もまるで違い、ケアカレの卒業生でも戸惑いますが、だからこそ合格できたときの喜びはひとしおですね。

 

今回は全員の生徒さんが無事に合格され、私たちもほっと胸をなで下ろしました。授業の終わりに、リアクションペーパーという、授業で学んだことを書いてもらう用紙をお配りし、今回の実務者研修全体に対しての感想を書いていただきました。さっきまであれほど賑やかだった教室がシンと静まり、皆さんこれまでの6日間を振り返って、真剣に書いてくださいました。リアクションペーパーを提出してもらった後、解散となり、生徒さん同士でお互いの健闘をたたえ合い、協力してくれたペアの方に御礼を述べたり、先生方と喜びを共有しながら、ひとり1人、合格の嬉しさを噛みしめるように教室をあとにされていたのが印象的でした。

 

その後、私たちは介護福祉士試験対策講座のミーティング、さらに講師会を行い、最後は近くのスペイン料理店で懇親会を行いました。講師会では久しぶりに顔を合わせる先生方もいたり、今回初めて会う看護師と介護士の先生方もいたりして、お互いの気持ちを確かめ合う良い機会となりました。毎回、行っているボーナス支給式では、それぞれの先生にひと言コメントをいただくのですが、「実務者研修で医療に最高の形でバトンタッチしたいと思ってやっている」と介護の先生が言えば、「介護の先生方から受け継いだバトンをきっちり締めくくれるように頑張っている」と看護の先生もおっしゃっていました。相手に負けないという対抗心ではなく、ひとつのチームとして良い研修をつくり上げるという強い気持ちを介護も看護も持って、つながっているということです。

 

 

長い1日が終わり、自宅に戻って実務者研修のリアクションペーパーを読んでいると、「今日は他の先生方の話を聞き、熱量を感じ、エネルギーをもらいました!」と先生方からメールをいただきました。そして、リアクションペーパーには、生徒さんたちからの熱い想いが綴られていて、こちらまで心が熱くなりました。現場で日々、一生懸命に仕事をしながら、家のことだけではなく宿題もこなさなければならず、自分を奮い立たせて研修に来てくれたことが伝わってきました。そんな中で生まれた熱い気持ちは、先生方にも伝わっていたはずです。熱というものは、自分ひとりから生まれるものではないのでしょうね。生徒さん同士、生徒さんたちから先生方へ、先生方から生徒さんたちへ、そして先生同士がお互いに熱量を感じ合い、エネルギーを与え合う、湘南ケアカレッジがいつまでもそんな場であれたらと改めて強く願います。