ふたりの転校生

10月からスタートした実務者研修が終わりを迎えようとしています。介護のパートは、実技の修了試験に合格することをもって終了となります。残すところ、医療的ケアの授業のみ。初回から雰囲気が良かったこともありますが、それが尻すぼみになるどころか次第にチームワークとして高まっていったクラスでした。卒業生さんが中心となって輪をつくり、積極的に学ぼうという姿勢が自然と広まり、まさに一体となって学んだ6日間でした。正直な感想としては、わずか6日間でここまで素晴らしい雰囲気のクラスになるものなのかという驚きです。雰囲気というと曖昧な表現ですが、居心地が良い、楽しく学べる、自分らしくいられるといったことでしょうか。

介護の研修を受け終えた感想をリアクションペーパーに書いてもらいました。今回のクラスからは、前回の実技の復習を取り入れたり、褒める・認めるをテーマとして臨んでいただけに、どのような反応が返ってくるのかとても楽しみにしていたのです。リアクションペーパーを読ませてもらって、最も印象に残ったのは、ほとんどの生徒さんたちが先生方に対する賛辞を述べていたことでした。「あたたかく応援してくださる」、「私たちの側に立った指導をされている」、「雰囲気が良い」、「丁寧」、「熱い」「ほめてもらった」、「個性的」、「大好き」、「顔を見て話しかけてくれるやさしさ」などなど、ありがたい言葉ばかり。また、介護職員初任者研修と実務者研修はつながっていることも再認識しました。

それを読んだ介護の先生方は、「このクラスは雰囲気が良かったね」、「○○さんが引っ張ってくれたから」、「最初の頃と比べて、○○さん大きく変わったよね。それが嬉しい」、「○○さんはとても優しい声掛けだった」など、生徒さんたちのことを認めて、褒めていました。

 

そのシーンを見て、理想的な関係性であり、学校のあり方だと思いました。生徒さんたちは先生方のおかげで良き学びを得られたと感じ、先生方は生徒さんたちが主体的に学んでくれたから教えやすかった(教え甲斐があった)と思える。お互いがいつのまにか尊敬し、尊重し合い、愛着を抱ける関係性こそが、私たちの求めているものであり、これからも追求してゆくべきことなのでしょう。

実は今回のクラスには転校生が2名いました。他校で実務者研修を受けたのですが、授業の内容や対応に納得がいかず、もっとしっかりと勉強できる環境を探して、湘南ケアカレッジに来てくれました。他校で残すところあと1日のところまで受けていたので、私としては我慢してそのまま修了した方が良いのではと提案しました。うちの実務者研修がいくら安いとはいえ、受講料を再び払ってまで来ていただくのは、さすがに私たちにとってもプレッシャーになります。万が一、ケアカレもダメだったと言われたら、申し訳なさすぎて私は生きていけないでしょう(笑)。それでも彼女たちはケアカレに来ることを選択してくださり、私たちも特別扱いすることなく、初めて受ける生徒さんたちと同じように接しました。

 

 

最後に彼女たちがリアクションペーパーに書いてくれた言葉に、私は安心し、そして湘南ケアカレッジが提供している研修が誇れるものであることを改めて確信しました。