サクラ咲く

先月末に介護福祉士の合格発表があり、続々と合格した卒業生さんたちから報告が届きました。筆記試験対策講座の合格祝賀会に来られなかった方も、電話やメールなどで連絡してくれたり、また直接教室に来て合格の喜びを伝えてくれたりしました。湘南ケアカレッジが開校して4年が経ち、初年度に介護職員初任者研修を受けてくれた生徒さんたちが現場で3年間の経験を積み、介護福祉士になる日が遂にやってきたのです。開校当初は、卒業生さんから介護福祉士が生まれるなんて、だいぶ先の話のように思えていましたが、あっと言う間でしたね。

 

介護福祉士になるというのは、ひとつの節目です。まだ何も知らない白紙の状態から介護職員初任者研修を受講し、現場に出て、無我夢中で3年間(もしくはそれ以上)仕事をする。そして、実務者研修で知識や技術をブラッシュアップし、介護福祉士の筆記試験に向けて机に向かって勉強をする。その結果として、介護福祉士の試験に合格し、晴れて介護福祉士になる。

 

卒業生さんたちにとって、とても密度の濃い3年間だったと思いますし、かけがえのない経験や大きな学びがあったはずです。ひと通りの仕事は覚えたでしょうし、介護の世界のことも何となく分かってきた時期かもしれません。介護福祉士の資格を持っていれば、どこの施設・事業所でも厚遇してくれるはずです。階段を登ってきて、ひとつ目の踊り場に立ったということです。

 

この先、どのような道を進むべきなのか、ひとまず立ち止まって考えるタイミングなのではないでしょうか。別の施設や事業所に転職して、新しい場所で違った経験をさせてもらう。このまま同じ場所で仕事を続け、さらに深く利用者さんたちと関わってゆく。または別の仕事をして、介護で得た経験や知識が生かせないか考えてみる、などなど。

 

どう歩むべきかは、その人の年齢や考え方、人生設計や家族など周りの人たちの状況の違いによって異なりますので、正解はありません。私の場合、若いころは、その仕事が自分にとってチャレンジングでないと感じた場合は、違う仕事や場所を求めて転職をしたりしました。そうした節目ごとに立ち止まって、考えて行動してきた中で、自分は介護・福祉教育が本当に好きなのだと分かり、これを自分の一生の仕事にしたいと思うようになりました。

 

湘南ケアカレッジも5年目を迎え、卒業生さんたちから介護福祉士が生まれ、ひとつの節目を迎えた感はあります。さてこの先、介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士というサイクルを維持し、さらに深めつつも、新たなサイクルをつくっていくべきなのか、もしつくるとしたら次はどのようなサイクルなのか、迷いながらも、先生方と共にさらなる挑戦をしていきたいと思います。

 

 

その際、私たちは「教育」と「介護・福祉」が専門であり、ひとり一人を想い、人間的にかかわってゆくことを大切にしている、顔の見える学校であるという軸からはブレないようにしなければいけませんね。そしていつまでも、卒業生さんたちの活躍に恥じないような学校であり続けたいと願います。