勉強は楽しい!

「生まれて初めて、勉強が楽しい!と思いました」とアンケートに書いてくださった生徒さんがいました。彼だけがそう思っているのではなく、おそらく9月短期クラスの生徒さんたちのほとんどが、学ぶことが楽しいと思ってくれたのではないでしょうか。それぐらい今回のクラスの皆さんは学ぶ意欲が高く、表現は難しいのですが、前のめりで取り組む姿勢がひしひしと感じられました。このようなクラスで教えさせていただくことは、先生方にとっても喜びになります。15日間は本当にあっと言う間で、惜しまれつつ9月短期クラスが終わってしまいました。最終日には、80期生の「80」の文字を型取った色紙をプレゼントしていただきました!

 

なぜ大人になってからの学びが楽しいかというと、世界が広がることを感じられ、そのことによって自由になれるからでしょう。学ぶことで私たちの世界は広がります。それは知らなかったことを知ることで、視野が広がったり、また今まではできなかったことができるようになったり、考えも及ばなかったことが考えられるようになったりすることです。湘南ケアカレッジの介護職員初任者研修では、これまでの学校教育では教えてもらわなかったことばかり学ぶことになりますので、授業ごとに新しい発見や気づきがあるはずです。それだけではなく、今までは出会ったことのない世代や性別のクラスメイトさんと一緒に学ぶことで、人々の優しさや様々な考え方、価値観に触れ、世界が広がったように感じられます。

 

私が今から20年前に初任者研修(当時のホームヘルパー2級)を受けたとき、介護・福祉の世界の考え方や広がりに衝撃を受け、自分の全く知らなかったことばかりを学ぶ喜びを知りました。直感的に介護・福祉の世界は自分に合っていると感じ、まさかそのときは一生の仕事になるとは思っていませんでしたが、もっと深く学んでみたいと思いました。さらにその研修で出会ったクラスメイトさんたちは素晴らしい方々ばかりで、研修が終わってからも一緒にライブに行ったり、集まったりしました。クラスメイトさんのひとりに苔玉をつくっている方がいて、盆栽のイロハを教えてもらったことも良い思い出です。そんなこんなをひっくるめて、たった8日間(ホームヘルパー2級は全8日間でした)で一気に自分の世界が広がった気がしたのです。

 

 

そうして自分の世界が広がることで、今までよりも自由になれるはずです。大人になると、どうしても狭い世界の中で生きて行かざるを得なくなり、自分の考え方や価値観や友人関係も自然と狭くなりがちです。こうあらなければならない、こうしなければならない、と勝手に自分で窮屈にしてしまいますが、そのほとんどは私たちの思い込みであったり、知らないばかりに選択肢がなくなっていたりします。このような考え方もあるのだ、こんな人たちもいるのだと、直接触れて知ることで、私たちは思い込みから自由になり、生き方や考え方の選択肢も増えるのです。自分だけの狭い世界から脱出して、たとえ少しであっても、自由になれることが学びの楽しさです。