それぞれの伝え方で

介護福祉士筆記試験対策講座がスタートしています。全5回のうち、先発の授業はいつもながらの安定の佐々木先生です。2番手は今回から藤田先生に担当してもらうことになりました。そして、ここから先もケアカレの個性的な先生方のラインナップが目白押し。介護福祉士筆記試験対策講座は合格してもらうことがゴールですが、その過程として、楽しんで受けてもらえるような授業を提供しつつ、しっかりと学んでもらえるように宿題等をサポートしていくことも重要です。先生方の授業に賭ける意気込みには凄いものがあり、それぞれが自分らしい方法で、生徒さんたちにメッセージを贈ろうとしているのが伝わってきます。

そのひとつとして、佐々木先生が生徒さんひとり一人のスコアカードに手書きのアドバイスを書いてくれましたので紹介させてください。今年は介護福祉士筆記試験対策講座を受講する生徒さんが多く、授業の中だけではひとり一人を見られないからこその工夫なのかもしれません。「介護の基本」、「コミュニケーション技術」、「人間関係とコミュニケーション」という科目ごとに点数を見て、良くできているところ、あと一歩なところ、もう1度おさらいが必要なところについてコメントしてくれています。全体的には、合格祝賀会で会いましょう!というポジティブな内容になっており、受け取った生徒さんたちからも、「あまり良く出来ていなかったのに、優しい言葉をいただきました」という声が上っていました。

 

スコアカードを記入してもらう目的は、私たちが生徒さんたちの学習状況を把握するためです。最初のミニテスト(確認テスト)の点数は、どれぐらい予習をしてきているか、最後の総合問題の点数は、その日の授業の理解度を示してくれます。初日から2日目、3日目と次第にやる気が出て、点数が上ってくる生徒さんもいますし、現状維持が続く生徒さんもいます。また、ミニテストは出来ていても、総合問題のような本番と同じ形式の問題になると途端に正解ができなくなる生徒さんもいます。個人的には、総合問題の点数が合否に直結すると考えていますので、その数字があまりにも上がってこない生徒さんには声掛けをしていきたいと思います。たまたま正解してしまう場合もありますが、基本的には点数は正直ですから、数字というのは学習状況の把握に最も適しているのです。

 

 

本来は上のような目的で準備したスコアカードを、生徒さんへのメッセージカードに変えてしまう佐々木先生の発想は素晴らしいですね。これが生徒さんたちひとり一人を見るという気持ちの表れであり、私たちはその視点を忘れてはならないのです。それは教育の原点であり、これを失ってしまえば教育は単なる知識の切り売り、下手をすると思想の押しつけやプロパガンダになってしまいます。手書きのメッセージを書くことが良いという意味ではなく、それぞれの先生方にやり方や伝え方はありますが、いつどのような状況でも、湘南ケアカレッジは生徒さんひとり一人のことを見て、考えて、行動していきたいと思います。