多様性とは?

年明けからスタートした1月短期クラスが、あっという間に終わってしまいました。もうこのクラスで97期生になりますので、私も含めて先生方も一歩ずつ積み上げて、高い山に登って来たなという実感があります。100期生までのカウントダウンも始まりましたね。今回のクラスは、最初のオリエンテーションでの挨拶から、ポジティヴな反応が返ってくる、元気で前向きな生徒さんたちでした。そして、一人ひとりのクラスメイトがそれぞれ個性的で実に多様性のあるクラスだったと思います。どのクラスでも皆さん個性的で、多様性があると思うのですが、今回は特にその気持ちを強く抱きました(笑)。

 

最近言われる「多様性」とは、一体何であり、どのように定義し、解釈していけばよいのでしょうか。企業における多様性というと、女性や障害のある人などが挙がり、社会における多様性というと、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル、トランスジェンダー)や人種などが挙がりますが、そのような目に見えやすい違いだけが多様性ではないと思うのです。むしろ目に見えない多様性にこそ、私たちは目を向けていかなければならないですし、それこそが本当の多様性を大切にする姿勢のはずです。

 

大前提としては、多様性が生きるためには、そこに集まっている人たちが同じ方向を向いている必要があります。それぞれがバラバラの目的を持っていると、お互いの違いはマイナスにしかならず、話し合いにもなりません。たとえば、湘南ケアカレッジの先生方は、それぞれが凸凹の個性を持っていますが、生徒さんたちに最高の福祉教育を提供したいという想いを共有しているからこそ、その凸凹が見事にかみ合って、良き多様性を生みだします。また今回のクラスメイトさんたちも、介護・福祉について積極的に学びたいという気持ちがあるからこそ、それぞれの違いが全体としては明るい方向に向かうのでしょう。

 

それでは、目に見えない多様性とは何かというと、それぞれの考え方や強みの違いのことです。肌の色が違ったり、性別や年齢が異なることも多様性のひとつではありますが、それ以上に大切なのは、お互いの考え方や強みの違いを認めて、受け入れて、生かしていくことを考えると、本物の多様性が生まれてくるのではないでしょうか。それは社会でも企業でも必要なことですが、特に介護・福祉の現場では重要な視点となります。相手と自分は違う考え方や文化を持っていることを前提として接し、さらにそこから相手の強みを見出し、引き出して支援することが多様性を生み出す鍵となるのです。違いを面白がることでもあり、本当の多様性の中においてこそ、相手だけではなく自分も生きるのだと思います。

 

 

研修の最後に、皆さんからメッセージボードをいただきました。ケアカレカラーのオレンジ色の枠で、とても可愛いですね。この作品ひとつをとってみても、一人ひとりの個性が生き、研修全体が楽しかったと誰もが感じてくれたことが伝わってきます。ありがとうございました。またいつでも遊びに来てください!