新しいことが始まる

3月短期クラスが無事に修了しました。4月から介護の現場で働く新卒の人たちや外国人の方々など、年齢や性別を超えた多様な生徒さんたちが集まり、楽しい雰囲気で研修は行われました。普段の生活では決して出会うことのない人たちと一緒に学ぶ体験は、これから介護の仕事に就くにあたっても必ず役に立つことでしょう。実は介護職員初任者研修のクラスは介護現場の縮図でもありますから、自分とは大きく異なる背景や障害、個性を持つ他者との間に壁をつくることなく、受け入れて共に歩むことができた経験は大切にしてもらいたいですし、そうした差別心や偏見のない人たちこそが介護の現場には必要なのです。研修の最終日には、メッセージ入りの桜の木の模型をいただきました。湘南ケアカレッジにとって10年目の桜でもあります。新しいことが始まる春のシーズンですね。

最終日に打ち上げが行われ、参加者の中から、「明日からさっそく(介護の)仕事ですよ」という声が多く聞こえました。学生さんで4月から新卒として社会に飛び込む方もいれば、これまでに介護の仕事は経験しているけれど4月から新しい職場に移って働くという方もいました。新しい仕事を始めるにしても、新しい職場で心機一転頑張るにしても、何かにチャレンジすることになるはずです。本人は緊張するでしょうし、慣れないうちは大変な思いもあるはずですが、端から見れば、それもまた人生の1ページであり、挑戦している人たちは輝いているなと思えるのです。

 

新しいチャレンジをしようとする生徒さんから刺激を受け、翌日から始まる4月短期クラスの準備をしていると、ふと9年前のことが思い出されてきました。湘南ケアカレッジを立ち上げ、初めての4月短期クラスの準備をしていたとき、本当に明日、生徒さんたちや先生方は来てくれるのかな、と心配で仕方なかった記憶が今でも鮮明に残っています。もしかすると、結局、誰も来なかったなんてことが起こり得るのではないかと不安に駆られながら、テキストやガイドブックを人数分、机の上に置いて準備しました。今は懐かしい思い出ですが、あのときは何もかもが不安や心配ばかりで刺激的でした。

 

 

4月から新しい学生生活や仕事が始まる人は多いはずです。新しい環境や人間関係に飛び込むと苦労もあると思いますが、その分、新しい自分が発見できますし、新しい出会いが生まれます。4月になって桜が咲いても、何も変わらないのはつまらないものです。変わらずに美しいのは自然だけ。何も起こらないよりも、何か起こる方がずっと人生は素晴らしい。私も何か新しいことにチャレンジしてみたいと強く感じました。