教育とは変わること

2月短期クラスが無事に修了しました。今回のクラスは、下は17歳から上は67歳と年齢の幅が広く、10代の生徒さんもたくさんいて、60代の生徒さんも多いという実に面白いクラスでした。クラスがひとつになれるかなと心配しましたが、杞憂に終わりましたね。最後の方は、50歳も年齢が離れた友だちのようになっていて微笑ましかったです。印象的だったのは、ある60代の方が、「若い人たちがあんなに一生懸命だと思わなかった。自分たちの介護も安心して任せられると思い、安心した」とおっしゃっていたことです。世代を超えた共感や相互理解がそこにはあると思います。

 

最終日には、1月短期クラスに引き続き、色紙をいただきました。たくさんの感謝の言葉を読むたびに、一人ひとりの顔が浮かび、湘南ケアカレッジに来てくれて、最後まで頑張って通ってくれたことに、こちらこそ感謝したい気持ちで一杯になります。特に今回の2月短期クラスはお休みが少なく、15日間ストレートに参加してくれたので、ほとんどの生徒さんが最終日に修了試験を受けることができました。実は、休まずにきっちりと通うことが、案外難しく、とても大切なことなのです。そして、きっちりと通い切っていただいてはじめて、私たちは世界観の変わる福祉教育を提供できるのです。

 

教育とは何かが変わることです。変えるというよりは、その人の中で何かが変わる。いくら教育を提供する側が最高の教育だと思っても、生徒さんが変わらなければ意味がありません。私たちは資格や研修を売っているわけではなく、介護・福祉教育を通して、何かを伝えたい(表現したい)と願っています。それは思いやりであったり、愛情であったり、人との接し方であったりします。介護の技術や考え方の中に、それらが凝縮されている。先生たちの授業を見ていて、私はそう感じます。生徒さんたちは学ぶことで、何かに気づき、何かが変わる。何に気づき、何が変わるのかは、それぞれに違います。

 

こんな話をするのは、これまでの生徒さんたちもそうでしたが、今回のクラスの中にも大きく変わった生徒さんがたくさんいたからです。変わるというのは、見た目が変わることだけではありません。その人の気持ちや考え方が変わるということです。気持ちが変わると見た目も変わることは少なくありませんので、その変化に私たちも気づくのです。あいさつをするようになったり、笑顔が出てきたり、話しかけてくれるようになったり。最終的には、その人の行動や発せられる言葉も違ってきます。「介護って良いかも、やりがいのある仕事かも」って少しでも思ってもらえたら、私たちは幸せです。