楽しさファースト

8月からスタートした日曜日クラスが先日、最終日を迎えました。皆さん、お休みすることなくきっちりと授業に参加してくれ、ほぼ全員が筆記テストを受けることができ、大盛況での最終日となりました。人数が多かったこともありますが、様々な世代の個性的な男性女性が集まり、賑やかで活気があり、笑い声の絶えない楽しいクラスでした。寒くなってきたこの時期にもかかわらず、毎朝、授業が始まる前からすでに教室は熱気を帯びていたのが印象的でした。あの熱気がもう去ってしまうと思うと、寂しい気持ちで一杯です。


「介護職員初任者研修」で最も大切なことは、楽しさだと思います。楽しんで学んでいただくこと以上に私たちが望むものはありません。何をどう教えるかは二の次で(もちろんこれもとても重要ですが)、まずは介護や福祉について勉強することが楽しいと思ってもらうことが大事です。その楽しさというのは、先生方の話であったり、授業の内容であったり、教室の雰囲気であったり、クラスメイトとの仲の良さであったり、たしかに曖昧なものです。

 

それでも、最初に楽しさを感じられなければ、学びの効果は薄くなってしまいます。同じことを同じように伝えても、本人が楽しいと思っていれば伝わりやすく、そうでなければ全く伝わりません。これは私が子どもの教育にたずさわってきた経験からもはっきりと言えることです。楽しさファースト。楽しさが最初にきて、それからあとに方法論やコンテンツがくるという順番。この順番を間違えてしまうと、学びの芽を摘んでしまうことになります。

 

もうひとつ、楽しい雰囲気というのは失敗も許容してくれます。学びというのは失敗の連続であり、失敗こそが学びであるともいえます。特に「介護職員初任者研修」は、この世界に初めて飛び込んできてくれた生徒さんがほとんどですから、自分にできるのかどうか不安で一杯のはずです。実技演習をやっても最初から上手くできなくて当然。思っていたようにできない、教えてもらったとおりにできっこありません。どんどん失敗していいし、間違ってもいい。間違ったら、「わはは~」と皆で笑い飛ばせる雰囲気が必要ですね。そういう雰囲気が先にあって、そのあとに厳しさや真剣さがくるべきです。

 

最終日に、生徒さんたちの温かなメッセージが詰まった特製ノートをいただきました。ひとり1人が綴ってくださった湘南ケアカレッジに対する想いが、1ページ1ページに詰まっていました。これまでのクラスからいただいた色紙やボード状の色紙とはまた違った、新しい形態が登場しましたね(笑)。最初の見開きのページに、クラスで撮った集合写真を貼ってください、という共同作業の依頼を受けましたので、早速、完成させましたよ~。こんなにまでしていただき、先生方共々、本当に感謝しています。皆さん、またいつでも遊びにきてくださいね♪


なんて言っていると、筆記試験が終わり、生徒さんたちが打ち上げに消えていった直後の教室に、8月短期クラスの卒業生が顔を出してくれました。奥さまとお子さんを連れて。もう10月から病院で働いているそうで、大変ですと言っていましたが、彼のもつ元気とポジティブさで乗り切ってくれると思います。ちょうど8月日曜日クラスの生徒さんからディズニーランドのお土産でいただいたクランチがあったので、そのお子さんにひとつプレゼントしたところ、笑顔で手を振ってくれました(良かったですよね、Kさん?)。8月日曜日クラスの生徒からの温かい気持ちが、8月短期クラスの生徒さんのお子さんに伝わってゆく素敵な瞬間でした。