またいつの日か

1月短期Aクラスが終了しました。年明けにスタートしたと思いきや、あっと言う間に最終日を迎えてしまいました。12月短期クラスもそうでしたが、現場経験のある生徒さんたちが中心となって、クラスを良い方向に引っ張ってくれたおかげで、明るさと笑顔が溢れるクラスになりました。ひとり1人がとても個性的で、心の熱い生徒さんたちでした。授業の中で質問も次々に飛び出し、あらゆる知識や技術を吸収しようという前向きさに満ちていたのが印象的でした。こういうクラスと出会えると、終わってほしくないような気持ちになります。年甲斐もなく、寂しい思いがします。いや、齢を重ねたからこそ、人と人の出会いは一期一会であり、もう二度とお会いできないかもしれないと心のどこかで知っているのだと思います。


一期一会といえば、今回のクラスでは珍しいつながりがありました。湘南ケアカレッジのFacebookで生徒さんとやり取りをしていたところ、それを一昨年の9月日曜日クラスの卒業生さんが見つけ、声を掛けたところ、かつての同じ職場の同僚であったことが判明したのでした。介護や福祉とは全く違った仕事をしており、もちろんそういった話をしたこともなく、その後、別々の道に進んだのですが、まさか同じ湘南ケアカレッジで介護職員初任者研修を受けていたとは…。お互いに驚いたそうです。もしかすると、そういった奇遇は―私たちが知らないだけで―、実はあちこちに転がっているのかもしれませんね。

 

青森から来てくれた生徒さんもいました。こちらにお兄さまが住まれていて、3週間だけ滞在して受講してくれたのです。その生徒さんの授業がない土曜日に、ケアカレの入っているビルの1Fにあるカフェで私が仕事をしていると、その生徒さんも通信添削課題をやるために、たまたま来ていらっしゃって、声を掛けてくれました。青森の学校に行くよりも、新幹線代を払ってもこちらに来て勉強した方が安いこと。お兄さまが学校を調べてくれて、良さそうな学校があるということで申し込みをしてくれたそうです。もう今はすでに青森に帰ってしまったようで寂しいです。

人生はたった1度の瞬間の積み重ねなのだと感じることがあります。難しい言葉で言うと、私たちは一回性を生きている。人と人との出会いも一回性、今回のクラスで行う授業も一回性、そして湘南ケアカレッジがあるのも一回性なのです。ごく当たり前の日常さえも、実は複雑な偶然や奇跡的な出会いが絡み合って、ここにあります。そう考えると、湘南ケアカレッジで他の教室をつくることは難しいなと思うのです。同じものをコピーすれば、どこかで見たような学校をつくることはできますが、それは一回性のものではないためエネルギーが宿りません。素晴らしい瞬間を体験すればするほど、1を2や3に増やしていくのではなく、常にゼロから1をつくっていたい、そう心に強く思います。

 

最終日の前々日と前日、1月短期Aクラスの皆さまから、お花(バラ)とメッセージボードをプレゼントしてもらいました。もしかすると、こんなにもしてもらったのは初めてかもしれません。最終日の最後の別れでは、涙を浮かべて帰られる方も多くいました。皆さんにそんなにも思ってもらえて、私たちは幸せです。またいつの日か、お会いできる奇跡を楽しみにしています。



卒業生さんが、卒業した翌日にチーズケーキをつくって、持って来てくれました(上)。そして、沖縄料理屋をやっている生徒さんからは、サーターアンダキーをいただきました(下)。ほんとうにありがとうございます。とても美味しかったです!