四つ葉のクローバー

10月から始まった土曜日クラスが、年末年始をはさんで無事に終了しました。昨年のような大雪を心配しましたが、今年は好天に恵まれました。まずは皆さまに15週間通ってくださってありがとうと言いたいです。週1回のクラスは、お仕事をしながら通ってくださる方がほとんどで、平日の仕事の疲れやストレスをひきずったまま土曜日に来てくれている以上、朝の挨拶から始まり、授業の内容や雰囲気づくりにおけるまで、それでも湘南ケアカレッジに来て良かったと言ってもらえるような研修にしたいと思うのです。最終日には四つ葉のクローバーをモチーフにしたメッセージボードをいただきました。クラスメイト全員からの言葉が嬉しいですね。本当にありがとうございました。

 

こういったプレゼントをいただいた時には感謝の気持ちしかないのですが、後からふと思うことは、これだけの作品(と言っても良いもの)がどうやって、何がきっかとなって、いつの間につくられたのかということです。メッセージボードができろ!と念じれば、そこにメッセージボードが出来上がるわけではありませんので、必ず誰かがやろうと言い出して、それに賛同する人がいて、周りにもそれを伝え、実際にボードや額縁を買いに行き、メッセージカードを切り取り、それをクラスメイト全員に配って、書いてきてもらう。そしてそれらを張り合わせ、文字をデコレーションしたりして完成させる。その長い過程と、つくってくれている人々のその時の気持ちを思うと、改めて感謝しかないという気持ちになるのです

 

また、そこには中心になって動いてくれたリーダーの存在を感じざるを得ません。最初にメッセージボードをつくろうと思い、提案し、完成にまでこぎつけた人が必ずいるのです。いざやるとなれば、全員の強力がなければできませんから、最初は周りのクラスメイトたちが賛同してくれるかどうか不安だったはずです。実際に動き出してみると、なかなかメッセージを書いてくれない人がいたり、書いたのに自ら出してくれない人がいたりして、集めるのに苦労したかもしれません。それでも根気強く、いろいろと気を遣いながらも、最後の1人までメッセージカードを集めてくれたのだと思います。私たちの目の前にあるものは、いとも簡単にそこにあるように思えますが、実はそうではありません。私たちの想像を遥かに超えた、遠くて難しいところからやってきているのですね。

 

でもそういったリーダーシップをとってみて初めて、他の人たちが協力してくれることに対する感謝やものが出来上がる過程にある苦労や苦心が分かるようになります。そうすると今度は、自分がフォロワーとして支える立場になったとき、リーダーの気持ちが分かるようになり、快く協力することができます。やってみようと誰かが提案したら、できない理由を探すのではなく、どうしたらできるか一緒に考える。これをやってくれないかと頼まれたら、自分のことよりもまず先にすぐに行動する。

 

私たちはいつもリーダーでいるのではなく、いつもフォロワーであるわけではありません。あらゆる場面や状況において、リーダーにもなり、フォロワーにもならなければならない。それはチームとして一緒に働いていく以上、介護の世界でも、どこの世界でも同じ。湘南ケアカレッジの卒業生が、この先どんな道を歩んでいくにしても、良きリーダーとして、良きフォロワーとして活躍してほしいと思います。そうして誰もが四つ葉のクローバーのような幸せを手にすることを願います。