4月の講師会にて、先生方にグループワークをしていただきました。「大きな木」という絵本を題材にして、まずは生徒さんたちを○○しようという、○○を考えてもらう内容でした。ここに入る動詞を考えることで、生徒さんたちにしたいことのイメージが湧いたと思います。「笑わせよう」、「自信をつけよう」、「知ろう」、「表彰しよう」などなど、たくさんの意見や考えを発表していただき、ありがとうございました。ほとんど出尽くしてしまった感はあったのですが、ひとつだけ私から、「好きになろう」を付け足させてください。
まずは生徒さんたちを好きになろう。これは私が学校や教育にたずさわってきて、また自らも教えてきて、良い先生とそうでない先生を隔てる、ひとつの基準だと知りました。好きになるという表現がくすぐったい方は、興味を持つと言い換えても良いと思います。生徒さんを好きになれるかどうかは、良い先生の絶対条件なのです。自分の子どもを教えてもらうとき、まず自分の子どもを好きになってもらえそうかどうかで私はその先生を選びたいとさえ思っています。教える能力や知識とかはその次です。
信じられないかもしれませんが、生徒のことを好きではない先生はかなりいます。たとえば介護のスクールの先生でも「ヘルパーの講座を受けにくる受講生は程度が低い人が多くて…」、学習塾の先生でも「うちの生徒はバカばっかりだから」などと平気で言う人がいるのです。その先生たちは、相手のことを本当には見ていませんし、だからこそ自分もほとんど成長しません。
まずは相手のことを好きになると、相手からも好きになってもらえます。そうすると、生徒さんたちの学びたいという気持ちは高まり、私たちの伝えたいことは伝わりやすくなります。私たち先生は好きになってもらえなければ始まらない職業ですが、その前にまずは生徒さんたちのことを好きにならなければならないのです。いつも生徒さんたち1人ひとりのことを見てくださっている先生方に感謝します。生徒さんたちや先生方のおかげで、ここまで2年間やってこられました。ありがとうございます!