先生が好き

6月土曜日クラスが修了しました。年を取ると時間の流れが速く感じるとよく言われるように、クラスを重ねるごとに、3ヶ月半という研修期間がますます短く感じるのだから不思議です。クラスのひとりが、「最後に皆が仲良くなりました」とおっしゃっていましたが、私たちから見ると、最初からとても良い雰囲気のクラスでした。前向きな熱意が溢れ出てくるようでいて、かつ和やかで、お互いに気遣いができる方々が揃っていました。たぶん、最後の最後に、本当の意味で、クラス全員の気心が知れたという意味なのだと思います。


修了試験が終わり、打ち上げのお店に入れるまで時間があったため、ほぼ全員が教室に残って、まったりとしていました。この名残惜しい感じの時間が私は嫌いではありません。こんなときだからこそ話せることもありますし、最後に話しておきたいこともあるのです。そんな会話の中で、ひとりの生徒さんが「私は○○先生がいちばん好きでした」と言ってくれました。そうすると、もうひとりの生徒さんが「私は○○先生」と言い、その近くにいた生徒さんが「私は○○先生かな」と次々と名前を挙げてくれたのです。

 

先生方のことを好きだと言ってくれたことだけではなく、それぞれが別々の先生のことを好きと言ってくれたことも、私にとっては喜びでした。ある特定の先生だけに集中してしまうのではなく、先生方の個性がそれぞれにあって、それぞれの生徒さんたちに伝わっていたということだと思います。

 

先生にとって、生徒さんから好きと言われることは、この上ない喜びです。人気取りをしているわけではありませんが、好きと言ってもらえると、自分の全てを認めてもらえたような気がするからです。生徒さんから見ると、先生というのは自分に自信を持っていて、いつも毅然とした態度でいるかもしれませんが、実はこんな接し方でいいのだろうか、もっと良い伝え方はないのかなど、いつも不安も抱えています。だから、「先生のことが好き」と言ってもらえると、ほっと安心するのです。私も子どもの教育にたずさわっていたとき、数少ない生徒さんたちに(笑)、好きと言ってもらえて、とても嬉しかったことを今でも覚えています。

 

そして何よりも、先生のことを好きになってもらうことは、教えている内容について興味を持ち、上達することにつながります。たとえば、英語を上達するためには、英語を好きになってもらわなければなりません。嫌々勉強しても成果は出ないからです。しかし実は、英語を好きになってもらうよりもさらに手っ取り速い方法があって、それは先生のことを好きになってもらうことです。先生のことが好きになると、いつの間にかその先生が教えている教科が好きになり、成績も上がっていくのです。学生時代にそんな経験ありませんでしたか?

 

最後に、6月土曜日クラスの皆さまから、カラフルなメッセージボードとバスタオル、お菓子をプレゼントしてもらいました。バスタオルはケアカレで使っている今治産のものに合わせて買ってくれたそうです。そっくり、というか全く同じものですね。これから来る生徒さんたちと一緒に大切に使わせていただきます。こんな素敵な方々と過ごせただけでも、こちらが感謝してもし足りないぐらいなのに、こんなにも心づかいをしてくださって、本当にありがとうございました。「11月にまた集まるので、今度は来てください!」と誘ってもらいましたので、そのときにまたお会いできることを楽しみにしています!