11月の全身性障害者ガイドヘルパー養成研修が終わり、思ったことは、やはり私は良いもの(研修)をつくることが好きなのだということです。研修が終わった翌日、誰もいない教室で前日のことを振り返りながら掃除をしているとき、最高の介護職員初任者研修をつくろうと思い、湘南ケアカレッジを開校したときの想いが蘇ってきました。先生方と出会い、3年の歳月を経て、介護職員初任者研修はまだ完璧ではないにしても、わずかな改善を積み重ねる段階に来ています。今は全身性障害者ガイドヘルパー養成研修をつくり、介護福祉士試験対策講座の準備をしているところです。これから先も、生徒さんたちに喜んでもらえるような作品を先生方と一緒につくっていくことを考えると、楽しみで仕方ありません。
新しいものをつくっていくときに、最も大切なことはコンセプトだと思います。新しいというからには、今までとは違うものではなければなりませんし、できることなら大きく違っていたほうが良い。たとえば新しい研修をつくるときに、「なぜこの研修は必要なのか?」「この研修で何を学んでもらいたいのか?」「研修を受けたあと、どう変わってもらいたいのか?」そして、「なぜ私たちがやるべきなのか?」ということです。そのためには、今までのものを知っていなければいけませんし、今までのものが良くないままになっている理由も知っておくべきです。そこを踏まえた上で、どうすればさらに良くなるのかを考え、実行することで、今までとは違った新しいものをつくることができます。
傲慢に聞こえるかもしれませんが、今までと同じものには価値がないと思います。私たちにしかできないことでなければ、私たちがやる意味がない。学校の運営の仕方も含め、他の学校でもできることであれば、私たちがやるよりも、大手に任せた方が良い(そういう面では手広く展開する学校も必要です)。でもそうではないものをつくろうとして、ああでもないこうでもないと考え、トライ&エラーを繰り返しながら細部までつくり込み、リスクをおかしながらもチャレンジするからこそ、世にたった1校しかない湘南ケアカレッジが存在する意義が生まれるのだと思います。
こうして新しいものをつくっていくことができるのは、やはり先生方のおかげです。実際に授業の内容や流れを考え、生徒さんたちの前に立って、教えてくださるのは先生方であり、最高の研修をつくることができるのは素晴らしい先生方がいるからこそ。とりあえずやってみようと引き受けてくれ、どうすればできるだろうと考えてくれ、さらに良い方法があれば率直に意見してくれ、実行のためには時間を惜しまず献身してくれ、他の先生が困っていれば協力してくれる先生方に心から感謝します。そんな素晴らしい人々と一緒に、好きな仕事をさせてもらって、私は幸せです。