講演会「指のぬくもりで愛を紡ぐ」

卒業生の栗原さんがイベントを開催されるとのことで、教室まで来てくださいました。イベントの内容について教えてもらっている中で、「このチラシの写真、何をしていると思いますか?」と栗原さんに聞かれました。ぱっと見たときには、左側は手のようでいて手には見えなくて、よーく見ると、足なのかな??と思い始め、「わかった!手と足で握手をしているところだ」と答えました。すると「惜しいけど、ちがうんですよ。これは手と足で指相撲をしているところなんです」と栗原さんは教えてくれました。そう言われてみれば、たしかに指相撲をしていますね。一度この写真の意味が分かってからは、そのようにしか見えないから不思議です。指相撲は手の指でするものだというのは、私たちの思い込みですね。

 

彼が働いている「NPO法人きせき」は2013年に設立され、どんなに障害が重くても夢に向かって奇跡を起こしていくサポートをしていきたい、という想いを抱いて活動しています。その活動の一環として、講演会を定期的に開催されており、今回の「指のぬくもりで愛を紡ぐ」は第4回目になるそうです。テーマは、障害を持つ人が施設ではなく地域で生活することの重要性について。脳性麻痺という生まれつきの障害を持つふたりが、奇跡的な出会いの中で愛を育み、様々な困難を乗り越えてきた話を基に、ご主人である大澤健児さんが話してくれます。

 

 

当事者の方が自分の言葉で話すことができる場は必要ですし、そうした機会をつくっていくことは大切なことです。さらに言うと、打ち上げ花火のようにイベントを開催したり場をつくったりするのではなく、それを継続して行っていくことに最も意味があります。特にこうした利益が期待できない非営利な事業は、学校を運営している立場からもよく分かるのですが、つくること以上に続けていくことの方が何倍も大変で難しいことなのです。だからこそ、4回目の講演まで続けていることに敬意を表しますし、これから先も続けてもらえるように応援したいと思うのです。私にできることと言えば、こうして文章を書き、ホームページで紹介することと、自分も講演に足を運ぶことぐらいしかないのですが。

 

 

 

「指のぬくもりで愛を紡ぐ」 

講師 大澤健児

日時 3月12日(土)13:30~15:30

 

場所 アミューあつぎ 604号室

(本厚木駅地下通路直結徒歩5分)

参加希望の方は、現地に直接お越しくださいとのことです。万障繰り合わせて私も聞きに行きたいと思いますので、ご興味のある方はぜひご参加ください!