好きでいてくれてありがとう

「好きでいてくださって、ありがとうございます」という佐々木先生の言葉から、実務者研修はスタートします。これ以上に実務者研修の始まりに相応しい言葉はないと思います。湘南ケアカレッジの実務者研修は、ホームヘルパー2級もしくは介護職員初任者研修以上の資格をお持ちの方に限定していますので、ほとんどの生徒さんは今、介護の現場で働いており、介護福祉士やサービス提供責任者を目指すなど、これからさらにステップアップしようという志を抱いて、実務者研修に来てくださいます。そのような人々は、お年寄りと接するのが喜びであったり、ありがとうと言ってもらえるのが嬉しかったり、人が生きることをサポートすることに意義を感じていたり、つまりは介護の世界が好きなのだと思います。だからこそ、ここまで仕事を続けてこられたし、さらに自分を高めていこうと思える。そんな皆さんに、私たち介護を教えさせていただく学校や先生方は感謝したい、好きでいてくれてありがとうと言いたいのです。

5月スタートのクラスは、ほとんどがケアカレの卒業生さんでした。介護職員初任者研修を修了したのちに現場で仕事をして、再び学びに戻ってきてくださることに、私たちのひとつの夢が叶ったとさえ思えました。それは歳月を経なければ成しえないことですし、それ以上に、卒業生さんたちが現場で介護の仕事を続けてくれていなければ叶わないことです。私たちが介護職員初任者研修でお伝えした介護の理念や世界観が間違っていなければ、卒業生さんたちの介護の仕事に対する向き合い方や取り組み、やりがいが大きく違ってくることで、介護の仕事を続けられるかどうかを少なからず左右することがあると信じています。卒業生さんたちが実務者研修で戻ってきてくださることは、私たちにとって、ある種の達成であり評価でもあるのです。

 

 

6月スタートのクラスからは、ケアカレの卒業生さんたちの中に、他校の卒業生さんたちもたくさん混じってくださっています。最初から区別するつもりはありませんでしたが、実際に他校の卒業生さんたちと接するうちに、次第にケアカレの卒業生さんたちと同じ距離感になっていきます。なぜなら、彼ら彼女らも介護を好きでいてくれる人たちだから。そして当たり前ですが、湘南ケアカレッジに来てくださったからには、もうケアカレの生徒さんであり、ケアカレの卒業生さんなのですね。彼ら彼女らがこの先、「どこの学校で勉強したの?」と聞かれたとき、「湘南ケアカレッジです。ケアカレの卒業生です」と答えてもらえるように、私たちも実務者研修に全力で取り組んでいかなければなりません。もしかすると、それがケアカレの実務者研修のひとつの達成であり評価になるのかもしれませんね。