定着させて継続する

今年ラストの全身性障害者ガイドヘルパー養成研修が終わりました。幸いにも好天に恵まれ、12月にもかかわらず暖かさを感じるような日でした。昨年度から始まったこの研修も今回で9回目を迎え、たくさんの生徒さんたちに参加していただき、また私たちも少しずつ改善を重ね、いよいよ定着してきた感があります。最近では、卒業生からの評判を聞いて受講してくださる方も少なからずいらっしゃいます。1日で修了するというスピード感や受講料の安さだけではなく、実際にガイドヘルパーと利用者役として街中に出ていくという研修の内容が評価されているのだと思います。障害者総合支援法を分かりやすく教えてくれた奥先生、ひとり1人の生徒さんたちに寄り添うようにサポートしてくれた阿波加先生、橘川先生、そしてこれだけの大人数の生徒さんたちを引っ張ってゆくパワーを発揮してくれた小野寺先生に感謝します。もちろん、楽しく一生懸命に取り組み、無事に帰ってきてくださった生徒さんたちにもありがとうと言わせてください。

新しい研修がこうして定着するのは簡単なことではありません。介護職員初任者研修や実務者研修の介護過程でもお話ししているPDCAサイクルを回していくのですが、介護の研修に関しては、P(プラン)の部分の比重が極めて大きいのです。膨大な書類を作成して申請の届出を行いつつ、先生方と具体的な研修の方向性や内容を決めていきます(場合によっては、先生選びから難航することも)。

 

それから、生徒さんたちに参加してもらわなければいけません。最終的には生徒さんたちに集まってもらってこそ研修は成立します。なぜこの研修を受けた方が良いのか、この研修を受けることで何ができるようになって、どういう学びがあるのかなど、きちんと魅力を伝えていく必要があります。

 

そして、実際に受講してもらって、受けて良かったと満足してもらわなければいけません。そうしないと、次第に生徒さんが来てくれなくなり、気がつくと尻すぼみの研修になってしまいます。私たちが目の前の生徒さんに全力を尽くすのは、もちろん目の前の生徒さんたちに幸せになってもらいたいからですが、それは未来の生徒さんたちの幸せへとつながっているのです。

 

 

ただ研修の形にして、何回か開催するだけであれば簡単なのですが、それを定着させて継続させていくのは案外難しいことなのです。とはいえ、定着したらしたで、それからもPDCAサイクルは回していかなければいけませんし、細かい改善点はたくさんあります(今回も私がくじ引きのボールを抜き忘れてしまい、皆さんにご迷惑をおかけしてしまいました…すいません)。定着したからと言って決して気を抜くことなく、また来年度もこのまま続けて、ケアカレの名物講座にしていきたいと願います。来年度は春(4月)からのスタートを予定しておりますのでお楽しみに!