何かをキッカケとして

2月短期クラスが無事に終了しました。無事にというのは、何ごともなくという意味ではなく、誰もが安心して笑顔で修了されたということです。学校としてはあっさりと研修が終わってしまうのは実は寂しいもので、何かひとつでも生徒さんの心に残る出来事が起これば良いなといつも思っています。幸いなことに、今回のクラスにはちょうど研修中に誕生日の生徒さんがいました。しかも2人。お一人はちょうど27日が誕生日であり、もうひとりは4年に1度しかない2月29日が誕生日であったため、せっかくだからということで一緒にお祝いをさせていただきました。上の写真はその翌日、生徒さんがお返しにと学校に贈ってくださったお花です。ケアカレカラーのオレンジが入っていて素敵ですね。

 

お花を持ってきてくれた彼女は、湘南ケアカレッジ卒業生の妹さんでした。そのことに気がついたのは、研修が始まりたての頃、「姉がお世話になりました」と彼女が言ってくれたからです。ケアカレでは良くあることで、始まってからならまだしも、全ての研修が終わってから「実は私、○○の●●なんです」と告白されることがあります(笑)。●●は兄弟姉妹であったり、親子であったり、友人知人であったりします。「そうだったんですか!」と驚かされるのはやはり兄弟姉妹や親子であり、また懐かしく、嬉しくも思います。彼女のお姉さんとは、終末期(ターミナルケア)について廊下で語り合ったことがあり、もう3年も前のことですが、今でも記憶が鮮やかに蘇ってきます。

 

ところで、彼女のように誰かの紹介でケアカレに来てくださった生徒さんは別にして、ほとんどの生徒さんたちは、湘南ケアカレッジの介護職員初任者研修がどのようなものなのか分からない中で受講が開始されます。最初は「介護」と「研修」に対するイメージが合わさって、どうせつまらないのだろうと高をくくって、それでも資格を取らざるをえないから半ば嫌々参加していたと、あとからよく聞きます。

 

そうした生徒さんが、湘南ケアカレッジの介護職員初任者研修は何か違うかもしれない、と気づくポイントはそれぞれです。食事の授業で外国人の先生が登場したところで気づいたという生徒さんもいますし、堅苦しいと思っていた医学の授業をフレンドリーに教えてくれる先生がいたことがきっかけになったという生徒さんもいます。添削課題の満点を表彰してもらえたことで火がついたという方も。先日、教室に遊びにきてくださった実務者研修の卒業生さんは、「誕生日のお祝いには、ここまでやるのか!とビックリしました」とおっしゃっていました。

 

 

もちろんそこまでの積み重ねがあって、ある出来事がキッカケとなり、湘南ケアカレッジがただの介護について教える学校ではないと気づいてもらえるのです。知識だけであれば分厚いテキストを読めば習得できるでしょうし、介護の技術であればDVD教材でも学ぶことができます。資格が必要であれば、他の学校でも同じものが手に入ります。それでもせっかく湘南ケアカレッジに来てくださったからには、それ以上のことを学んで得てもらいたいと思います。たった数日間の研修かもしれませんが、のちのちの皆さまの介護の仕事だけではなく、大げさに言えば人生をも変えてしまうだけの何かを提供したいと私たちはいつも願っています。

生徒さんから歯ブラシをプレゼントされたのは初めてです。