開校記念日そして2000名

4月12日は湘南ケアカレッジの開校記念日になります。今年で5年目を迎えることになりました。教室の場所を探したり、ベッドや車いすや机等を揃えたり、先生方と会って面接をしたりしたのがもう5年も前のこととは、到底信じられません。子どもの成長が速く感じるのと同じように、自分の子どものような学校の成長もあっと言う間ですね。「世界観が変わる福祉教育を提供する」という理念のもと、先生方と最高の介護の学校をつくろうと過ごしてきた日々でした。そして遂に、湘南ケアカレッジに来て、介護について学び、卒業してくださった生徒さんたちが2000名を超えました!ケアカレにかかわってくださった全ての人々に感謝します。

 

1000名のときにも書いたかもしれませんが、湘南ケアカレッジにとって、卒業生さんたちが何名になろうと、生徒さんはひとり一人です。同じ2000名でも、ひとり一人を積み重ねた2000名と、十把一絡げに生徒さんを扱った2000名とでは大きな違いがあると思うのです。湘南ケアカレッジは、人間的な関係をひとり一人の生徒さんたちと築いてきたという自負があります。私たちも生徒さんたちの顔や名前から人となりを分かっていて、生徒さんたちも私たちのことを人として覚えていてくれているということです。

 

ケアカレの卒業生さんにとっても、もしかすると先生方にとっても、せっかくの縁を大切に、人間的な関係を築こうとすることは当たりまえに思えるかもしれませんが、そういう関係を築こうとする、または築ける学校はほとんどありませんので、実はその点においても湘南ケアカレッジは革新的であるのです。

 

生徒さんたちと人間的な関係を築くことが、学校にとってどれだけ大切かを私が知ったのは、子どもの教育に携わらせていただいたことがきっかけでした。たとえば塾であれば、そこに子どもたちは長期間にわたって通うことになります。短くて1年から、長ければ受験が終わるまでの3年。週に1、2回、多い時期ですとほぼ毎日通って勉強します。そうした中では、子どもたちと人間的なつながりを深めることは当たりまえのように重要になります。お互いを知り、子どもたちから信頼してもらい、私たちも子どもたちの良さを引き出す。そのためには、良質なコミュニケーションや声掛け、気づかいを積み重ねることが大切になってくるのです。

 

子どもたちと日々接する中で学んだ教室運営を、ほとんどそのまま介護の学校に生かしているのが湘南ケアカレッジです。数年間塾に通ってくれる子どもたちと同じだけの熱量で、(介護職員初任者研修でいうと)15日間しか通わない生徒さんたちひとり一人と向き合う。むしろ私たちに与えられた時間は15日間しかないからこそ、左から右へと生徒さんを流すように扱うのではなく、もっと丁寧に人間的な関係を築こうとしなければならないのです。この4年間で2000名の生徒さんたちと、湘南ケアカレッジを通して、人間的な関係を築けたことを私たちは誇りに思います。