誕生日プレゼント

今年度の全身性障害者ガイドヘルパー養成研修が終了しました。桜が咲き誇る春から始まり、紅葉が美しい秋冬で終ることができるのは、外に出て行って楽しむガイドヘルプの研修ならではの季節感ですね。全5回行われた今年も、生徒さんたちは真剣に研修に取り組んでいただき、安全に戻ってきてくださって、ありがたく思っています。また、それを見守って、サポートしてくださった先生方にも感謝します。来年もまた、介護職員初任者研修のステップアップのひとつとして、たくさんの方々に受けてもらえる研修にしていきたいです。

そういえば、今年最後の全身性障害者ガイドヘルパー養成研修に相応しく、そしてケアカレらしく、授業の最後には誕生日祝いを全員でさせていただきました!今回誕生日祝いをしたのは、何と小学校6年生の男の子でした。男の子なんて書くと失礼かもしれませんが、小学校6年生の男性というのも変な気がするのでご容赦ください。彼は今年、湘南ケアカレッジで介護職員初任者研修を修了し、その勢いで全身性障害者ガイドヘルパー養成研修も申し込んでくれたのだと思っていました。

 

ところが、そうではなかったのです。お申し込みのお電話をお母さまからいただいた際、12月のクラスがちょうど満席になってしまっていました。「来年度も4月から開催する予定なので、それまで待ってもらってはいかがでしょうか?」と提案したところ、お母さまは「うーん困った。実は…、この研修を受けることは彼の誕生日プレゼントなんですよね」と打ち明けてくれました。彼の誕生日を確認してみると、たしかに全身性障害者ガイドヘルパー養成研修の3日後でした。

 

小学校6年生の男の子にとっての誕生日プレゼントとして、ニンテンドーSWICHでもなくゼルダの伝説でもなく、全身性障害者ガイドヘルパー養成研修を贈るなんて話は聞いたことがありませんので、私はぶったまげました。そこまで言われてしまったら、後には引くことができませんよね。何とか彼に全身性障害者ガイドヘルパー養成研修を受けてもらおうと、私は頭を振り絞りました。キャンセル者は出そうにもありませんので、ひとつできることとすれば、クラスの定員枠を広げることでした。東京都に変更の申請を提出し、何とかあと2名の枠を広げることができたのです!

 

 

当日、彼は早起きして研修に参加してくれ、他の生徒さんたちとペアになって練習し、町田や相模大野の街に車いすで繰り出し、何かを感じて、学んでくれたはずです。自分の親よりも年齢の離れた、初対面の他の生徒さんたちと外出し、どのような話をしたのでしょうか。彼の目には何が映ったのでしょうか。全身性障害者ガイドヘルパー養成研修における経験は、ご両親からだけではなく、湘南ケアカレッジからの誕生日プレゼントになったはずです。

 

卒業生さんからお勧めされたハイスタの曲「GIFT」です。そういえば、看護師の藤田先生もハイスタ好きでしたね。