支えられている

「ケアカレに来ると、自分がリセットされたようで、明日からもう一度頑張れる気がします」と卒業生さんたちは言ってくれます。介護職員初任者研修が終わって、ステップアップ研修である実務者研修や全身性障害者ガイドヘルパー養成研修、同行援護従業者養成研修に参加すると、そのように感じるそうです。介護職員初任者研修で学んでいたときの初心を思い出したり、また新しい知識や技術を得て、世界が広がったりするからこそですね。卒業生さんたちは新しい刺激を受けて帰っていき、私たちも卒業生さんたちのそうした言葉や笑顔に支えられて、また明日から頑張れるのです。

 

「先生たちが良かったから、研修が楽しかったです」、「教えてもらったことが現場でとても役に立っています。ありがとうございます」と言ってもらえるからこそ、先生方はもっと教えたいと思います。「ブログを読んでいます」と言ってもらえるからこそ、私もブログを書き続けられます。「楽しく働けています。良い職場を紹介してくれてありがとうございます」とおっしゃってもらえるからこそ、影山さんも見学に同行した甲斐があったと思えるのです。私たちにできることは限られていますが、生徒さんや卒業生さんたちの何気ない感謝のひと言が私たちの仕事を支えてくれています。

 

生徒さんに助けられることもあります。先日修了した同行援護従業者養成研修では、2日目に全員でこどもの国へと行きました。その道中で、先生の指示の伝達役を買って出てくれた生徒さんが現れました。20名もの生徒さんを引き連れて外出するのは想像以上に大変で、団体の行動をまとめるのはなかなか難しいものです。私たちの力不足なのですが、先生の指示が行き届かない場面があり、見かねた生徒さんのひとりが大きな声で、「これから10分間休憩です!」、「今から切符を買って改札に入ります!」など、全体へ向けて指示の再確認をしてくれました。「先生がたくさんいる」と驚いていた人もいましたが(笑)、私たちはどれだけ助けられたことか。

 

 

それで良いと思っているわけではなく、ケアカレと卒業生さんたちとの関係性上、それもまた良いなと思ってしまうのです。私たち学校が教える立場であり、資格を発行する機関でしかなく、生徒さんや卒業生さんたちは教えてもらう立場であり、資格を買う消費者であるという関係はつまらないと思います。湘南ケアカレッジに来たからにはもう、世界観が変わる福祉教育を一緒につくり上げていく同志であり、介護の世界を少しでも良くしていく仲間でもあります。それは慣れ合いや甘えではなく、お互いが支え合うことで、自分たちが初心に戻れたり、成長していたりという関係です。正しいことは正しいと言える、誠実な関係性をこれからもケアカレと卒業生さんたちとの間に築いていければいいですね。