一歩先を見据えた介護・福祉教育を

あけましておめでとうございます。湘南ケアカレッジは、おかげさまで今年7年目を迎えます。本当にあっという間であり、1期生も95期生もつい最近の卒業生さんに思えるほどです。それぐらいに、先生方と全力疾走してここまでやってきました。この6年のあいだ、私たちなりに山あり谷ありでしたが、ケアカレに来て学んでくれた皆さんのおかげで、「世界観が変わる福祉教育」を提供し続けてこられたと思っています。ところが、前回も書いたように、ここ数年間において、介護・福祉教育を取りまく現状は大きく変化しています。それでも100年続く学校をつくるために、今年はどのような取り組みをしていくべきか、年末年始に考えてみたことを綴らせていただきます。

 

結論から述べると、今年からは、一歩先を見据えた介護・福祉教育を展開していきたいと思います。というのも、これから先の超高齢社会において、介護福祉士または介護職員の役割が大幅に拡大していくことは明らかであり(それに伴って給与も上がっていくはず)、今まで以上の知識や技術が求められることになるからです。介護福祉士や介護職員がさらに勉強して知識や技術を身につけることで、できる仕事の幅が広がり、専門家としての立場が高くなるということです。人手不足だから賃金を上げましょうという下手な強要ではなく、それぞれが学ぶことで介護の仕事の専門性が高まれば、自然と報酬も高くなる流れになるべきですよね。

 

介護の世界よりもさらに学ぶことに時間をかけてきた看護の世界でも、実は同じことが起こっています。特定看護師になることによって、これまでは医師が行っていた範囲の仕事をしなければならない、またはできるようになるのです。そうしなければ、患者さんや利用者さんが爆発的に増える現状には対応できなくなってきていますし、そうすることで特定看護師さんの地位や給与もさらに上がります。

 

同じことは介護の世界にも訪れるはずです。看護師が医師の仕事の一部を行うようになれば、次は介護士が看護師の仕事の一部を任せられることになるのは自然な流れです。たとえば、喀痰吸引や胃ろうなどはそのひとつですね。介護の仕事をしている人には厳しい言い方かもしれませんが、今までと同じことをやっていてはいけないということです。生き残り、ステップアップしていくための、学びの時代がやってくるのです。

 

 

私たちの対象は卒業生さんたちです。ケアカレを卒業してくれたということは、介護の基本や考え方は正しい方向を向いているはずです。卒業後に働いている現場で身につけた知識や技術もたくさんあることでしょう。それでも私たちは学び続けなければいけません。そして、ここから先の学びに決まった形はありません。何を学んでどのようにして生かすかは、卒業生さん一人ひとりで異なっていて当然なのです。

 

そうしたバリエーション豊かな学びの要求に応えるために、ケアカレも卒業生の皆さまに様々な学びの機会を用意するつもりです。介護福祉士に受かってしまえば、それで終わりではありません。学びを続ける場として、たくさんの卒業生さんたちがケアカレにお越しくださることをお待ちしております!