乙武洋匡さんの「義足プロジェクト」を支援しよう!

「義足プロジェクト」について初めて知ったのは、乙武洋匡さんの話を聞きにWeekly Ochiai(落合陽一さんの番組)の収録に参加したときでした。乙武さんとは同世代にもかかわらず、生でお目にかかったのは初めて。番組がスタートする前、出演者や制作スタッフさんたちだけではなく、観覧席にいる人たちにも、「よろしくお願いします!」としっかりと挨拶をされている姿が印象的でした。「義足プロジェクト」は、乙武さんが最新のテクノロジーを駆使した義足で歩いてみせることで、義足をあきらめてしまっていた人たちが、再びチャレンジしてみようと思ってもらえたら、という想いからスタートしました。

 

そもそも乙武さんは生まれたときから車椅子で生活をされており、義足を付けなくても不便はほとんどありません。実際に収録でその姿を見たとき、車椅子から出演者用の椅子に乗り移るのも、マーカーを首と腕で挟むようにして渡されたボードに文字を書くもの、一挙手一投足が私にとっては目新しく、感心させられるものであり、しかし乙武さんにとっては日常生活の中の当たり前の動作なのだろうなと思ったりしました。つまり、乙武さん自身にとっては、わざわざ義足で歩く必要はないのです。

 

しかも両手両足が欠損している乙武さんにとって、義足で歩くことは極めて難しいのです。両足の膝(から下)がないことによって、義足を着けて歩くことが極めて難しくなり、両手がないことはバランスを取ることを困難にします。乙武さんにとって、これだけの高さの義足を着けて歩くことは、手足を縛られて竹馬に乗っているようなものです。小さい頃に竹馬が得意ではなかった私にとって、この年になって、手足を縛られた状態で竹馬に乗るなんて考えただけでゾッとします(笑)。

 

そこまでして乙武さんが義足プロジェクトにチャレンジするのはなぜなのでしょうか?

 

もちろんご自身のプレゼンテーションであり、仕事の一環でもあると思います。しかし、本質的なところは、社会の役に立ちたい、人のためになりたいという強い気持ちなのではないでしょうか。数年前、社会の役に立ちたいと願い、政治の世界に踏み出そうとした矢先にご自身の問題で挫折を味わうことになったのは周知のところですが、彼の想いはぶれていないと私は思います。

 

普段は障害があることを感じさせない乙武さんも、これまでたくさん乗り越えてきた障害があり、それは自分の努力だけではなく、両親や周りの人々、そして社会に支えられて生きてきたという実感は誰よりも強いはずです。だからこそ、グリーンバードという街をきれいにするNPOを立ち上げたり、小学校教員として教壇に立ってみたり、誰かのために活動を続けてきたのです。決して富や名声のためではない選択ばかり。今回の義足プロジェクトも、自分が歩けるようになりたいということではなく、自分が先頭に立ってチャレンジすることで社会を少しでも変えていきたいということです。あきらめることなくチャレンジする人が増え、また義足の進化にも期待ができるはずです。

義足プロジェクトの練習風景等の動画はこちら

 

ぜひ乙武さんに会いに来てください。彼を「障害者」というカテゴリーに収めておくのがおかしいように、「あの悪さをした人でしょ」というラベル張りをしてしまうのももったいないです。お子さんを連れてきて、このようなチャレンジをしている大人がいることを知ってもらってください。利用者さんとご一緒に来て、こんな気持ちで障害を乗り越えてきた男がいることを励みにしてください。

 

5月23日(木)の18時30分~、JR町田駅徒歩1分の文化交流センターです。乙武さんがケアカレに来てくれるなんて二度とない最後の機会なので、ぜひお越しください!

 

ケアカレナイトの講演「誰もが挑戦できる社会を目指して」の詳細はこちら