もっと話したい

8月からスタートした日曜日クラスが無事に修了しました。始まった当初は、(現在は3人掛けの机に2人で座ってもらっているため)席が足りなくなってしまうのではとヒヤヒヤしていましたが、何とか最後まで問題なく終えることができました。ケアカレ史上、一番ではないかと思うぐらい通信添削課題の点数が全体的に高く、ほとんど100点満点の生徒さんばかりというレベルの高いクラスでした。お休みされる方も少なく、とても順調に15回の研修が終わりましたが、私は祖母のお葬式で岡山に帰ったり、北海道に出張したりということが重なったこともあり、あっという間に終わってしまったという感じです。もっとゆっくりと話がしたかったなと思う生徒さんばかりでした。

 

そう思えるのは、生徒さんと私たちの距離が縮まってきた証拠なのだと思います。介護職員初任者研修が始まったときはお互いに手探りですが、朝あいさつをしたり、ちょっとした話をしているうちに、少しずつ相手の人となりが分かってきます。それだけでは単なる生徒さんと学校という関係で終わってしまいますが、そこからもう少し先に、相手の今置かれている状況やこれまでの背景、そして考え方や気持ちを聞けるまでになると、そこには人と人の関係が生まれ始めます。もっと相手のことを知りたいと思うようになるのです。

 

それは学校だけではなく、どんな職場でも集まりでもインターネット上でも同じで、自分とは違う他人と接することこそが私たちの本質的な喜びなのだと思います。それがなければ、この世の全てはつまらないものです。湘南ケアカレッジが開校して今年で8年が経とうとしている中、最も大切なものは、生徒さんや先生方との人間的な関係だとはっきり気づきました。どれだけたくさんの生徒さんが来てくれても、誰とも人間的な関係を築くことができていなければ、何の意味もないというか、何も残らないのです。

 

 

「世界観が変わる福祉教育を」を理念に湘南ケアカレッジを開校したように、来てくれた生徒さんたちの世界観が変わるような内容の研修を提供したいと思っていましたが、もしかするとそれ以上に私が大手の介護スクールで働いていて物足りなかったのは、人と人との関係がなかったからだと今は分かります。どれだけ利益を出しても、たくさん教室を出しても、働いている人たちは忙しくなるばかりで、生徒さんや先生方との人間的なやりとりは失われてしまっていたのです。せっかく自分たちの手でやっているのですから、何かが残る学校にしたいと思います。そのためにも、研修が終わったあとに後悔しないように、もっとたくさんの生徒さんとゆっくり話をしようと思います。もちろん卒業してからでも良いので、いつでも遊びに来てくださいね。ランチでもしながらお話ししましょう!