いつもどおりであること

卒業生さんからいただいた年賀状に、「ブログ拝見しています。感染症対策をしっかりした上で続々と卒業生を送り出しているのを読んで、つい固くなる心がほぐされる気がします。『いつも通り』であることに安心するのでしょうか?思い出に残る学校であり続けてくださいね」と書かれていました。この文面を読んで、ハッと気づかされました。卒業生さんたちがブログやホームページを見ると、そのように感じるのだと。いつもどおりであること。普段どおりに学校が行われていること。ただこれだけで、卒業生さんたちにとっては、安心してもらえるのだと。こんなに嬉しいことはありませんよね。

 

それは自分の母校を想う気持ちに似ているのかもしれません。僕は小学校が東京都の練馬、中学校が兵庫県の仁川、高校は東京都の中野区と、父の転勤に合わせて点々としましたので、今となってはずいぶん遠い場所の話となってしまいました。もし生まれ育った地元の学校にずっと通っていたとすれば、中には入らずとも、外から校舎やグランドを見て、子どもたちが走り回っている姿にいつもと変わらない安心感を抱いたりするのだと思います。自分の担任の先生方はもういなくなってしたとしても、自分の母校がそこにあって、自分がそうであったように学び、遊び、泣いている子どもたちがいることにホッとするのです。

 

そのような感覚で、ケアカレのホームページも卒業生さんたちに見られているのだと思います。学校に直接遊びに来て、雰囲気を味わってもらっても良いのですが、さすがに日常の生活や仕事に忙しいでしょうし、近くに住んでいる方ばかりではありませんから簡単ではありませんよね。でも今は、湘南ケアカレッジのホームページを開いて、リアルタイムに更新されているブログを読んでもらうだけで、ケアカレがいつもと変わらず熱い授業を展開していることが伝わるはずです。特にコロナ禍の寒々とした状況の中、これまでとは違った閉塞感に包まれながら生活をしている人も多いでしょうから、ケアカレがいつも通りそこにあるだけで救いになることもできるはずです。

 

介護の学校という未知の場所を少しでもガラス張りにして、教室の雰囲気やどのような先生、クラスメイトさんたちがいるのかを知ってもらいたくて、実際の授業風景の写真を使いながら文章をつづってきました。思わぬことに、たくさんの卒業生さんたちが懐かしんで見てくれて、変わらず学校が行われていることで安心してもらえているのは嬉しい限りです。そんな副次的効果があるとは思いもよりませんでした。いつもどおり世界は回っていること、私たちの熱い気持ちは変わらないこと、卒業生さんたちにも大切なことを伝えるために、今年もブログは頻繁に更新していきたいと思います。