素晴らしい映画を観たような

11月短期クラスが無事に修了しました。今年最後の介護職員初任者研修になります。女性よりも男性の方が少し多いぐらいのクラスでしたが、男性陣も女性陣も仲が良く、賑やかで楽しいクラスでした。授業にもかなり意欲的に参加してくださって、少数ながらも熱気にあふれた雰囲気でした。特に総合演習(実技テスト)が終わったあと、「これから働く施設の人たちにも紹介します!」、「こういう想いを持った人が施設に増えると良い介護ができそうですね!」「実務者研修も受けたいです!」など、全員が前向きな気持ちをストレートに言葉にして教室を後にしていました。このほくほくの高揚感や満足感をどう表現すれば良いのだろうと考えてみると、良い映画を観たあとのあの感じ。「トップガン マーヴェリック」を観たあとの、「トップガン」も見直してみたいし、次回作が出たらぜひ観たいと思うあの感じです(笑)。

 

なぜ介護の研修でここまでの満足感や高揚感を生み出せるのでしょうか。理由はひとつではなく、数えきれないほど多くあります。生徒さん同士の仲の良さや、学校や先生と生徒さんたちの距離感、初回から先生方が一貫して同じメッセージを伝え続けてくれて、笑いあり涙あり、優しさあり厳しさありのアップダウンを経て、心をひとつにして実技のテストに向かい、たくさんの練習をしてペアとの信頼関係を築き、テストに臨んで上手くできて、先生や周りの生徒さんたちから褒められ、認められる。これが自信にならないわけがありません。いつもの日常では決して味わえないような素晴らしい体験です。時が経つにつれて薄れていくとは思いますが、おそらく一生忘れることのできない研修になると思います。

 

また、小野寺先生が「ケアカレの生徒さんたちは、他のクラスから振り替えで来た人を暖かく迎え入れる空気があって良いですね」とおっしゃっていました。たしかにそう言われてみると、振り替えをした生徒さんから、「私は振り替えでしたが、皆が暖かく迎え入れてくれて安心しました」という声を聞くことは多いですね。他のクラスにひとり振り替えることの不安の裏返しだと思いますが、ケアカレの生徒さんたちは変に仲間内で固まるのではなく、授業の中でのグループワークや実技演習を通していつのまにかコミュニケーションを取るうちに仲良くなり、全体としてオープンでフラットな関係性が築けていますのでご安心ください。

 

 

こうして考えてみると、湘南ケアカレッジの研修を受けたあとの満足感や高揚感を良い映画を観たあとの感じと表現しましたが、もしかするとそれ以上かもしれませんね。どれだけ良い映画とは言っても、あくまでも観覧者でしかなく、自己投影はしても結局、自分はその作品に参加しているわけではありません。そこが自分たちがいち登場人物として参加することのできる、ケアカレの研修と大きく違うところです。自分たちが身を投じて得た経験や関係性は、必ずや今後のあなたの人生に生きてくるはずです。1本の映画が生きる支えになるように、介護職員初任者研修や実務者研修がそうなることもあるのではないでしょうか。