若者たちの力

今年の7月短期クラスも、例年のごとく、夏休みを利用して研修を受けに来た高校生が多く、年齢層の幅広いクラスでした。例年と違ったのは、今年は高校生が中心となってクラスを盛り上げてくれたこと。いつもは大人たちが高校生の背中を押しながら、もしくは一緒に盛り上がるのですが、今年は高校生自らが先頭に立ってくれました。研修の最後に寄せ書きをいただいたのですが、クラスメイト全員の写真が貼ってあり、いつの間に撮ったの?と驚かされましたし、これまでとは違ったテイストの高校生らしい寄せ書きだと思いました。自分よりもひと回りもふた回りも歳が上の大人たちが多くいる中で、周りを巻き込んで、形あるものを実現する力が彼ら彼女たちにあることに、何よりも驚かされました。

 

ひとりは社会福祉士を目指して進学するそうです。ゆくゆくは養護施設で働いてみたいとのこと。もうひとりは、高校を卒業してから施設で働くことが決まっているそうです。ということは、3年後には介護福祉士ですね。もうひとりは、保護観察官を目指しているそうです。母親が病気で、在宅にヘルパーさんたちが来て介護をしてくれているのを小さい頃からずっと見てきているので、自分も介護を学びに来たとのこと。「前科者」という有村架純さん主演のドラマが面白いよと伝えたら、「佐々木先生からも勧められました」と返ってきました(笑)。それぞれが自分の体験や経験に基づいて将来のことを考えていて、私が高校生だった頃とは大違いだなと感じました。

 

この先、少子高齢社会において、若い人たちは目に見えて減っていきます。特に介護・福祉の世界ではそれが顕著になるはずです。10人の介護者の中に20代から30代の若者はひとりか2人ぐらいの割合になるでしょう。40代、50代も減っていくとすると、高齢者を高齢者で介護する形になります。もちろん、大量にアジア圏から若い人たちが介護者として日本に入ってきていますので、日本人と外国人を一緒にして考えると、全体的には適度な年齢別のバランスになるのかもしれません。それでも、将来的に介護の世界のリーダーになるべきは日本人の若者ではないでしょうか。彼らに介護・福祉の未来はかかっているのです。

 

 

若い人たちを育てるのが大人の役割です。育てると言っても一筋縄では行かないのですが、邪魔をしたり足を引っ張るのではなく、彼ら彼女たちの勢いを増してあげること、または冷笑するのではなく、一緒にノッて行動することが大切です。その上で、彼ら彼女たちに足りないものがあれば、サポートしてあげれば良いと思います。もちろん、鍛えたり、妥協させないことも重要です。このバランスが取れていることが、甘やかすと育てるの違いですね。私も含めて、ほとんどの大人は若い人たちを育てられていないのではないでしょうか。厳しくするだけ、甘やかすだけでは、若い人たちは育たないのです。若者たちには大きな力と明るい未来があるからこそ、大人が担うべき役割もきちんと考えなければいけませんね。