緊張から歓喜の瞬間へ

本日から11月短期クラスがスタートしました。どのクラスもそうですが、初日は誰もが初対面でお互いのことを知らない中で、久しぶりの座学の授業に6時間参加します。グループワークをはさみながら、少しずつ緊張感をほぐしていきたいと私たちは思っているのですが、そう簡単なことではありません。これだけ年齢層も性別も異なる人々が集まり、最初から和気あいあいなんて難しいですよね。でも、「介護職員初任者研修」全体を通して、あとから振り返ってみると、この初日から数日の授業における緊張感も悪くないものだと思ってもらえるはずです。

12時間ほど時計を巻き戻してみると、実は昨日、10月短期クラスの修了試験が行なわれていました。修了試験を受け終わったあとの生徒さんは、安堵の表情を浮かべ、解放感に浸ります。短期集中クラスであれば、3週間を全力で駆け抜けた自分を振り返り、日曜日クラスであれば、4ヶ月にわたって根気強く通い続けた自分を思い返します。今年の4月から始まった「介護職員初任者研修」には、最終日に修了試験が設けられましたが、それがひとつのピリオドとなって、大きな達成感を得ることができるのです。

 

そして、もうひとつの達成感といえば、修了試験の前日に行なわれる「総合生活支援技術演習」でしょうか。それまでに学んできたことを踏まえて、事例をもとに実技部分のテストが行なわれます。午前中から午後にかけて、2つから3つの事例に取り組んでいただき、その中から1つだけテストさせていただきます。どのパターンが出題されるか分かりませんので、テストまで生徒さんは気が抜けません。練習時間には、ひとり1人が3つのパターンを全て、みっちりと練習します。その様子はまるで大会前の部活の練習さながらです(笑)。

 

生徒さんたちは気づいていないかもれませんが、この仕上げとも言える1日でかなり実技が上手くなります。人間が集中して物ごとに取り組むと、これぐらいのスピードで上達するのかとこちらが驚かされるほどに。修了試験であれ、実技のテストであれ、こうしたハードルがあることで、生徒さんたちは集中して取り組むことができ、その成果はとても大きいのです。これはホームヘルパー2級時代にはなかった効果です。そして、最後に実技テストの結果が発表されたときには、皆さん歓喜の声を上げて、合格の喜びを表現してくれます。

 

これほどまでに嬉しいのは、それまでの研修に真剣に取り組む過程があったからこそ。同じ130時間の研修でも、参加すれば良かったホームヘルパー2級講座と比べると、生徒さんたちの解放感や喜びは全く違います。まるでコインの裏表のように、緊張感があるからこそ打ち解けたときの喜びがあり、ハードルが高いからこそ達成感があるのです。日常生活の中では感じることの少なくなった合格の喜びや達成感を味わうためにも、「介護職員初任者研修」をぜひ受けてみてください。