心優しき人々

4月短期クラスの皆さまが無事に修了しました。3年目を迎えた湘南ケアカレッジにとっても、今年度初めての生徒さんたちであり、ひとつの節目となるクラスであった気がします。それは慣れへの抵抗であり、未来への挑戦でもありました。生徒さんたちもそんな気持ちを感じてくれたのか、どの授業にも一生懸命に取り組んでくれて、私たちの気持ちに応えてくださいました。私たちと正面から向き合ってくれたのです。最後の挨拶でも少しお伝えしましたが、私たちの心に残ったのは、皆さまの温かさであり、心優しさでした。


心優しさと言うのは簡単ですが、それは感じるものです。何をどのようにして感じたのかと聞かれると答えに窮しますが、言葉や態度や行動を通して感じられるのです。心優しさは届けるものでもあり、受け取るものでもあります。決して一方的なものではなく、お互いの中で感じられるもの。さらにそれはその場で届くこともあれば、時間をかけて伝わることでもあります。どちらかというと後者の方が大切で、私たちは少しずつお互いの心優しさを確かめていくのです。そう、それは信頼関係と言い換えても良いのかもしれません。

 

「謝らなければならないことがあります」と切り出してくれた生徒さんがいました。どうしたものかと話を聞いてみると、休み時間に近くのコンビニにある喫煙所にタバコを吸いに行っていたところ、お店の方に注意をされてしまったとのこと。そこの喫煙所に行くためには店内を通り抜けしなければならず、お店を利用しないのであれば通り抜けはご遠慮願いたいと言われてしまい、エプロンを着て行っていたから、もしかしたら湘南ケアカレッジの顔に泥を塗ってしまったかもと謝ってくださったのです。

 

かつて他の生徒さんたちから同じような噂を聞いていたこともあり、本来はそういった情報を提供していなかった私が悪いのです。次のクラスからは、オリエンテーションでお店を利用しないときには、なるべく店内を通り抜けるのではなく、外を迂回して喫煙所まで行ってくださいとお伝えすることにします、とその生徒さんには言いました。問題自体は大したことではありませんが、私はこのやりとりを通じて、その生徒さんの心優しさを感じました。そして、それは今回のクラスの皆さまの心優しさを代表していたような気がします。

 

申し込みの際に手紙を添えてくださった生徒さんもいました。見学に来てくださり、そのあと申込書を郵送してくださった中に、御礼の手紙を書いて入れてくれたのです。私にとって初めてのことであり、とても感激しました。メールやラインを送れば済んでしまう世の中で、こうやって人に感謝の気持ちを伝えるために、時間を掛けることができる人がいることが嬉しく、尊敬の念さえ覚えました。


また、最終日にはお花があった方が良いということで、お庭にあった花を持ってきて飾ってくださった生徒さんもいました。おかげさまで、華やかな雰囲気の中で最終日を迎えることができました。全員の修了テスト合格を祝ってくれたのではないでしょうか。

 

研修の最終日には、クラスメイト全員からメッセージカードとプレゼントを贈っていただきました。先生方ひとり1人に対するメッセージカードというのは今までになかったもので、書いていただくのは大変だったはずですが、先生方にとっては自分だけの色紙のようで嬉しいですね。私にまで書いてくださって、ありがとうございます。


15日間の研修が終わって感じたことは、このような心優しき人たちと一緒にいられて、私は本当に幸せだということ。「よくこれだけの素晴らしい先生が揃いましたね」とアンケートに書いてくださった生徒さんがいましたが、素晴らしき先生方と心優しき生徒さんたちに囲まれて3年目を迎えられたことに幸せを感じます。最後に付け足しておくと、39期生にしてようやく大満足度が100%でした!湘南ケアカレッジをやってきて、本当に良かったです。



生徒さんから勧められて、相模川の鯉のぼりを観に行ってきました。1200匹の鯉のぼりを見ながら食べるおにぎりは美味しかったです。また来年も行ってみたいです。