ケアカレ美術館オープン!

「ケアカレ美術館」がオープンしました。「ケアカレ図書館」に続き、新たに美術館が教室内に誕生しました。展示作品は4点。「カフェ×あーとクラブ展」in CAFÉ KATSUOに飾られていた絵画のうち、個人的に惹かれた作品を選んで飾らせていただいています。本当は全ての作品を飾りたかったのですが、さすがに湘南ケアカレッジの教室の壁スペースにも限りがあります。所狭しと配置するのではなく、ひとつ1つの絵をゆったりと展示したかったので、今回は泣く泣く限定させてもらいました。これまで教室の壁はできるだけシンプルに保ってきましたが、今回あえて絵画を飾ることにし、実際に飾ってみたところ全く違和感がなく、教室に溶け込んでいるようで安心しました。

これらの絵画は、知的障害のある方が地域で暮すことを支援している「町田かたつむりの家」という施設の利用者の方々によって描かれたものです。私が彼ら彼女らの絵が美しいと思うのは、もちろん全体の構図や色の使い方など、その感覚と感性の素晴らしさゆえでもありますが、それ以上に、ひとつ1つの絵に唯一性があるからです。描こうと思っても同じものは二度と描けない、世界中のどこを探しても同じようなものがない、世の中に1つしかない作品になっているということです。商業用の絵画にありがちな、どの作品も同じように見える、どこかで見たことがあるように見えるものとは一線を画しているのです。

今回、彼ら彼女らの作品を購入させていただきました。卒業生を通じて「町田かたつむりの家」の関係者の方に打診をしたところ、とても喜んでいただき、利用者やその家族の方々にも承諾を取っていただきました。

 

お金を出して買うことには大きな意味があります。それは社会的に認められることでもあり、社会という大きな河に流れる水を(たとえわずかであっても)くみ上げることになるからです。自分の力で水をくみ上げることができるという自信は、人が生きていく上でとても大切な力になります。こうした活動をしている方々は、まさか絵を売る(売れる)ことは考えていないことが多いのですが、外から違う視点で見てみると実は意味があり、価値を生むことができるのです。

 

「ケアカレ美術館」の開館時間は9時半から16時半まで。お盆休み以外は、ほとんど毎日教室は開講しておりますので、町田にいらした際は、少し足を伸ばして「ケアカレ美術館」にお越しください。ついでに先生方と話せますし、お菓子ぐらいは出せるかもしれません。あっ、もちろん入館料は無料です。