べっこう飴

先週、先々週とたくさんの卒業生さんたちが教室に来てくれました。たくさんと言っても、大勢で押しかけたということではなく、ひとり1人で来てくれました。1日平均1人という感じ。介護福祉士に合格した報告に来てくれた方、今働いているデイサービスでの悩みを相談に来てくださった方、新しい施設で働くことになった&結婚秒読み(?)を知らせに立ち寄ってくれた方、久しぶりに私の顔を見にきてくれた方など。突然に顔を出してくれる方もいますし、明日行きます!と知らせてくれる方もいます。どんな理由や目的であれ、突然でも予告ありでも、教室に顔を出してくれることは私たちにとって嬉しいことです。ありがとうは有り難いが語源ですが、ありがとうと言葉で表現するだけでは足りないぐらい、ありがたいことです。


卒業生さんが遊びに来てくれるというのは、学校として認めていただいているということだと思います。たった15日間の研修であっても、自分たちがそこで何かを学んだ場所、仲間たちと出会った場所、(人によっては)自分の人生が変わった場所であるからこそ、何かきっかけや機会があると戻りたくなる、寄ってみたくなるのです。そこが資格取得の場でしかなかったら、二度と戻ることもないでしょうし、もしかすると記憶にも残らないかもしれません。私が大手の介護スクールで働いていて、仕事自体は楽しかったのですが、物足りなさを感じていたのはこの点でした。そこは単なる通過点であって、学校ではないということでした。

 

子どもが生まれたことをきっかけとして、私は飛び出し、子どもの教育にたずさわることにしました。分かりやすくいうと塾で働き始めたのですが、毎日、生徒さんや先生方と対峙することで、学校とは何か、教育とは何かを身体で学びました。生徒さんや先生方と直接向き合うことは、逃げ場がなく、人間同士のぶつかり合いでもあるため、人間性も鍛えられたと思います。ときに子どもたちは正直で、残酷で、分かりやすい反応が表に出てきますので、ごまかしようがないのです。そうした人と人との接し方や、教育としての場としての教室のつくり方を福祉教育の場に取り入れたのが湘南ケアカレッジです。何が違うというか、全然違うのです。他の学校で他の講座を受けたことがある卒業生さんは分かると思います。

 

教室に遊びに来てくださった卒業生さんのひとりが、湘南ケアカレッジのロゴを象った(かたどった)べっこう飴をプレゼントしてくださいました。町田ツインズに販売に来ている、べっこう飴で何でもつくってしまう職人さんによるものです。その卒業生さんは、飼っているハリネズミを注文してつくってもらったそうです。後日、私もその職人さんが販売しているところに行ってみたのですが、それはもう、素晴らしい作品群でした。龍やピカチュウなど様々な形のべっこう飴が飾られていて、特にミニオンズのキャラクターが際立っていました。私としては、あの職人さんにケアカレのロゴを見せて、「これを作ってください」と言っている卒業生の姿を想像して、また嬉しくなってしまいました。