あきらめない

この記事が朝日新聞に掲載されたのは年の暮れ、昨年12月27日のことでした。朝、小野寺先生からの着信が残っていて、嫌な予感がして(今までの経験上、先生方から早朝に電話があると良いことがありません笑)、恐る恐る電話を掛け直してみると、「岩佐さんが新聞に出てますよ!見ましたか?」というハイテンションの内容だったのでひと安心。その後、望月先生からも「岩佐さんのことが新聞に載っていますよ」と写メ付きのメールがあり、さすが先生方はアンテナが高いなと感心させられ、さらにうちの妻からも「たぶん卒業生の方だと思いますが」と同じく写メが送られてきました。おかげさまで、私は新聞を手に取ることもなく、岩佐まりさんの記事を読むことができたというわけです。

 

記事の内容も大変素晴らしいものでしたし、このような形で岩佐さんのことが広く知られて素直に嬉しいです。望月先生も、「なんだか岩佐さんが、とてもキラキラまぶしいです。いいことばかりではない中でも、切磋琢磨しながら、楽しんで人生をすごすことができる。このように岩佐さんがやってることが当たり前の世の中になれば、介護が当たり前の世界になるのになぁと思いました」とおっしゃっていて、私もその通りだと思いました。ケアカレの卒業生が、その後も輝いている姿を見たり、話を聞いたりできると、私たちも励まされるのです。

 

話とは全く関係ないかもしれませんが、朝日新聞の記者の方々の力量にはいつも驚かされます。インタビューを受けた岩佐さんもそう感じていると思いますが、とてもよくまとまっていて、これだけの文章量で岩佐さんとお母さまの生き方を的確なニュアンスで表現しています。岩佐さんの著書「若年性アルツハイマーの母と生きる」もしっかりと読んでいると思いますし、きっちりと取材をしているなあという印象です。だからこそ、「諦めない 仕事も恋も母も」「シングル介護 選んだのは私」という秀逸な見出しが出てくるのでしょう。何かを犠牲にしているつもりなんてない、という決意表明が清々しいです。おふたりの笑顔の写真も素敵ですね。もちろん、実際の岩佐さんはユーモアに溢れ、ちょっぴり気が強くて、とても面白い女性なんですけどね(笑)。まあ、そのあたりは彼女のブログを読んでいただければ分かるかもしれません。

 

 

今年は岩佐さんに負けないように、湘南ケアカレッジも挑戦していきたいと思います。2013年に開校して以来、最高の福祉教育を提供しようと頑張ってきたつもりでしたが、振り返ってみると、ここ最近は少しぬるま湯に浸かっていたところもあったかもしれません。これだけの素敵な卒業生さんたちがたくさん活躍していて、素晴らしい先生方がいて、すでに新しいチャレンジをする下地は整っています。ケアカレの良いところはそのままに、卒業生さんたちやこれからケアカレに来てくれる生徒さんたちに、学びの体験を通してもっと楽しんでもらえるよう、さらなる高みを目指します。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

★読み逃した方はこちら

*朝日新聞のデジタル版で途中までは読むことができます