水を得た魚のように

介護福祉士筆記試験対策講座も残すところあと1回と、佳境に差し掛かってきました。前年の出張講座の反省を活かし、今年からは「社会の理解」をできるだけ後半に持ってくることにしました。そして、丸1日かけて、1科目だけを学んでいただきます。というのも、この「社会の理解」は介護福祉士筆記試験において合格へのカギとなる、重要な科目だからです。この科目ができないことによって、毎年どれだけの受験生が涙を飲んでいるか。制度や法律のことなど、普段の仕事の中では学べない、まさにこの試験のために勉強しなければ身に付かない難しい内容です。暗記科目でもあるので、できるだけ試験日に近い、生徒さんたちのモチベーションが高いタイミングで勉強するのがベストですね。

「社会の理解」の担当は、昨年に引き続き、社会福祉士の新倉先生です。実は新倉先生は、社会福祉士だけではなく、介護福祉士、精神保健福祉士、そしてケアマネジャーの資格も持っているという資格試験の鬼です。資格を取得する過程で学んできた膨大な知識と、ご自身で努力をして合格してきたノウハウの蓄積を兼ね備えた、介護福祉士筆記試験対策講座を教えるために生まれてきたと言っても過言ではない先生です。というのは半分冗談で、そういった下地や自信があるからか、新倉先生は水を得た魚のように生き生きと授業をしてくれます。

 

そんな新倉先生の姿を見て、また楽しそうに授業に聞き入る生徒さんたちの姿を見て、私も嬉しくなってしまいました。やはり私は、先生方が生き生きとして授業をする姿が見たいのです。その気持ちは、私が介護・福祉教育の世界に入ったときから変わりません。それまでは、自分が先生として教えていた時期もありましたが、この世界において私は教鞭を取ることができませんので、授業は先生方にお任せすることになります。そうして初めて、私は自分で教えるよりも、自分よりも教える才能がある先生方をサポートすることが合っている、先生方が生き生きと教えている姿を見ることが喜びなのだと知ったのです。

 

 

だからこそ、授業が終わってからも生徒さんたちに囲まれている先生方を見たり、授業についての良い感想を聞くと、自分のこと以上に嬉しく思います。先日の日曜日クラスが終わったあと、ある生徒さんが「授業楽しかったです!」と松橋先生に言っていた姿を見て、心から嬉しく思いました。先生方が生き生きと教えられるように、環境を整えるのが私の仕事であり、最も輝ける舞台を作り出すのもまた私の仕事です。そのためには、いろいろなチャレンジをしていかなければいけませんし、先生方にもチャレンジをしてもらわなければなりません。来年度はさらに水を得た魚のように泳げるよう、共にチャレンジしていきたいと思います。