ポップ

ケアカレ図書館がオープンしてから3年半の歳月が流れました。たくさんの生徒さんたちが、介護・福祉に関連する本やマンガ、DVDを借りたり、その場で読んでくださいました。新倉先生が紹介してくださっている「ヘルプマン」は相変わらず1番人気で、佐々木先生が授業で紹介してもいるデーケン先生の「よく生きよく笑いよき死と出会う」も根強い人気があります。あるひとつのクラスでは、数名の生徒さんたちが映画「あん」を観てくれて、ハンセン病や全生園のことについて、「こんなことがあったなんて初めて知りました」と語っていました。生徒さんたちのもっと知りたい学びたいという気持ちに火を付けられたら幸いですし、ケアカレ図書館を通じた交流もまた嬉しいものです。

 

ケアカレ図書館には、基本的には私が読んだり観たりして良かったものを置いています。この3年半の間に、所蔵されている本やマンガ、DVDは、出たり入ったりを繰り返しながら少しずつ増えていき、気がつくとこれ以上はテレビ台の下のスペースには一杯になってしましました。新しいものを置こうとすると、古いものをひとつ片づけなければいけません。そうして厳選されたものが残ってはいるのですが、これだけズラリと並べられていると、どれからひとつを選んで読む、借りる、観ることが難しくなってしまうかもしれません。

 

そこでスタッフの影山さんの提案で、ポップをつけてみることにしました。本屋さんでよく見る、諸店員さんたちが自分のお勧めの本を紹介しているあのポップです。何気なく見ていたポップも、いざつけてみるとなると、どのような形や色の紙に、どんなことを書けばよいのか分かりません。いくつかの書店を回ってみて、なるほどこんなことをこんな風に書くと良いのねと研究してから、いざ作成にあたりました。

 

まずは自分の伝えたいキーワードを書き出して、最もアイキャッチ(目に留まる)なものを大きく書く。そして、紹介文にはできるだけ自分の感情やアイメッセージ(私はこう思う)を入れるべきです。どこかに書いてある借り物の紹介文では意味がないのです。一般的にどのような作品なのかではなく、個人としてあなたはどう感じたのかを知りたいのです。そこに個が現れてくるのが、ポップの意味だと思います。

 

 

私の今月のお勧め作品は、映画「ギフト 僕がきみに残せるもの」(DVD)にしました。この映画は昨年私が観た中で、ダントツ1位の映画でした。介護職員初任者研修を日本人全員に受けてもらいたいと思っているように、この映画も世界中で生きている人全員に観てもらいたいと思っているぐらいです。いよいよDVD化され、ケアカレ図書館でも貸し出し中ですので、皆さんにぜひ観てもらいたいです。