考え方が180度変わった

3月短期クラスが無事に終了し、湘南ケアカレッジの5年目が終わりました。4月からはいよいよ6年目を迎えることになります。ケアカレの5周年を記念する最後のクラスは、なかなかの個性的なクラスでした。年齢層も20代から80代と幅広く…、ここでエッと思われた方もいらっしゃるはずですが、そうです何とケアカレの生徒さんの最年長記録が更新されたのです!つい最近までは79歳の生徒さんが記録保持者でしたが、今回のクラスであっさりと塗り替えられてしまいました。生徒さんの年齢に60歳の幅がある研修や学校って、他にあるのでしょうか。それこそが介護職員初任者研修の魅力のひとつであり、湘南ケアカレッジの面白さですね。

 

80代の生徒さんは、現在ガイドヘルパーとして、学校への送り迎えを毎日しているそうです。ケアカレの4階までの階段を息も切らさずに登って来る姿を見て、健康の秘訣をこっそりと聞いたところ、「私は毎日3万歩歩いていますよ。いきなりは大変なので、少しずつ歩数を伸ばしていくことが大切です」と教えてくれました。私も今年に入ってFitbitを付けて1日の歩数を測っていたことがありましたが、2万歩まではなんとか歩けても、3万歩は相当に難しいと思いました。最初、彼女は事業所の方にケアカレに連れてこられ、「なぜ介護をされてもおかしくない私が、介護をする勉強をして、テストまで受けなければならないのか意味が分からなかった(笑)」とおっしゃっていましたが、まさにその通りですね。

 

修了試験が終わったあと、カラオケで打ち上げがあるとのことで顔を出しました。宴もたけなわ、せっかくだからと生徒さんたちひとり一人が、介護職員初任者研修を受け終えたあとの気持ちや想いを語ろうとマイクが回りました。その中で、80代の彼女とペアを組んだ男性が語ってくださったエピソードが印象的でした。

 

「実技のテストは私も彼女も上手くできなかったところがたくさんありました。しかし、小野寺先生は最終評価において、できなかったことをひと言も言いませんでした。できていたことを褒め・認め、できなかったことに気づけたことが大切だと言ってくださったのです。私は今までできなかったことを咎められる社会でずっと生きてきたので、あの姿勢や伝え方には驚き、考え方が180度変わりました」と涙ながらに話してくれたのです。

 

 

小野寺先生の気持ちが伝わったことが嬉しく、また世界観が変わる福祉教育を提供することを理念としているケアカレとしてもこれ以上ない褒め言葉でした。他の生徒さんたちも、先生方の熱い授業に共鳴してくれて、介護に対する見方が変わったと話してくれていました。その話を聞いて、私もこのクラスの生徒さんたちと接することができ、人間は身体と心を若く保っておけば、いくつになっても変われるし、いつまでも若くいることができることを教えてもらい、この先の長い人生に対する考え方が少し変わった気がします。ありがとうございました。