織姫と彦星が1年に1度だけ出会う七夕の日に向けて、湘南ケアカレッジにも笹が飾られました。「季節感を大切にする仕事ですから、ぜひ皆さんも短冊に願いごとを書いてください!」という影山さんの呼びかけに皆さんが応えてくれて、願いごとが書かれた短冊が所狭しと連なっている様子は、ケアカレの賑わいや生徒さんと先生方の距離感を象徴しているようで素敵です。さっそくですが、私も今年の願いごとを飾ってみました。悩んだ挙句、「周りに良い影響を与えられる人になりたい」と書きました。大人になって、こうしてはっきりと自分の願望や希望について考える機会って少ないですよね。
願いごととは、今はそうではないけれど、将来的にはそうありたい自分ということです。「世界平和」とか「世界中の人々が健康でありますように」という壮大なものではなく、今年は自分ごととして考えてみました。自分が生きていることによって、周りに良い影響を与えられているのか自信がないのです。せっかく生きるならば、その人がいるおかげで周りの人たちが心地よく感じられたり、前に進む支えになれたりする存在でありたいですよね。私の周りには、先生方を筆頭にして、そのような存在の人がたくさんいます。
僕は少し思い違いをしていたことがあって、何かとんでもなく新しいことや大きなことをしなければ(取り組まなければ)ならないと考えていました。常に前に進まなければならないというプレッシャーも少なからずありました。湘南ケアカレッジを大きくしないように自制をしてきたつもりですが、その分、新しい変化を起こさなければならないと考えていましたし、自分が何かをしなければならないという思いもありました。しかし、僕自身も年齢を重ね、衰えやできなくなることが少しずつ見えてきました。以前よりも良くなることよりも、悪くなることが目につくようになったのです。
そこでひとつの結論に達したのが、現状を維持することが実は最も難しく、そのためには今まで以上に努力しなければならないし、時代についていかなければならないし、その過程で変化していかなければならないということです。これまでのやり方にこだわったり、自分だけの力で何かを成し遂げようとしたり、肩ひじ張って自分の殻に閉じこもってみても、下降線をたどってしまうだけなのです。
抽象的なことばかり書いて申し訳ないのですが、つまりこれまで以上に、大切なことをコツコツと継続しつつ、心を広く持って、誰かの力になれることを喜べたらと願います。そして、生徒さんや先生方が幸せを掴んでくれるとき、そばにいられたら私も幸せです。