あけましておめでとうございます。湘南ケアカレッジが開校して8年目を迎えます。皆さまのおかげで、ここまでやってくることができました。あっと言う間の7年間でしたが、たくさんの素晴らしき人たちと出会えたことに感謝し、今年も大きなチャレンジをすることを通して、その縁の輪を広げていきたいと思います。よろしくお願いします。
昨年末、卒業生さんがクラスメイトと2人で遊びにきてくれました。彼女は今年の4月から、近くの特別養護老人ホームで働くことになり、ようやく半年が経ったところ。「お仕事どうですか?」と聞くと、「隣のユニットに異動させてもらってからは、周りの人たちも優しくて、天国のようです」と正直に答えてくれました。
今の施設に入ったとき、最初はショートステイでの勤務になったそうです。利用者さんたちも入れ替わり立ち代わり入ってきて、週3勤務の彼女にとっては、名前を覚えるのが精一杯だったそう。それに加えて、10年選手のリーダーにあれこれと言われ、辛い思いをしたそうです。じっとしていると、「ボケボケしていないで、さっさと動きなさい」と言われ、積極的に動こうとすると、「暴走しないで!」と怒鳴られる始末。何をしても怒られるので、自分には介護の仕事は向いていないのかもと自信を失いそうになったこともあったそうです。もうやめようかとあきらめかけていた頃、隣のユニットのリーダーが「あなたが頑張っているのは知っているから、うちのユニットに来たら」と誘ってもらえたそうです。
「介護の仕事は、誇り高い仕事だとケアカレで教えてもらっていたから頑張れました。ケアカレで学べて良かったです」と彼女は言ってくれました。初めて介護の世界に入って、叱られ怒鳴られ、いじめられ、介護の仕事が自分には向いていないと自信を失いそうなになったとき、先生方の教えがあったからこそあきらめずに済んだそうです。もし誇り高き仕事だと伝わっていなければ、彼女は介護の仕事から離れてしまっていたかもしれません。
介護職員初任者研修でどれだけ知識や技術を教えても、最終的に残るのは介護に対する考え方であったり心構えであったりします。細かいことは一切覚えていないけれど、大切なことは一生忘れません。彼女にとっては、介護は誇り高き仕事であると教えてもらったことが心に残り、それが支えになったのです。「湘南ケアカレッジの卒業生は定着率が良いので助かっていると施設長も言っていましたよ」と彼女が付け加えてくれたように、ケアカレは介護の仕事における定着率にもひと役買っているようです。
彼女が遊びに来てくれた日、町田の交流センターで行われた「アクティブ福祉in町田」に卒業生の発表を聞きに行ってきました。初任者研修に来た当時は、なぜエプロンをつけなければならないのか?というところから話し合った金髪の彼が、今や研究発表をするまでになりました。また福祉用具の展示場では、他の卒業生さんにも会いました。今やケアマネジャーに合格し、卒業生と一緒に福祉用具のレンタル・販売の会社をやっているそうです。卒業生の活躍や成長を知るのは私たちの支えになりますし、私たちも負けないようにしなければいけませんね。