ネガティヴに引っ張られないためには

どんな仕事をしていても同じかもしれませんが、一定数のネガティヴな人たちはいます。たとえば介護の現場であれば、一緒に働く同僚やスタッフにいるかもしれませんし、介護・支援の対象者である利用者さんにもいるかもしれません。自分と意見や考え方が違うならば互いに学びはあるのですが、ただ単に何をやってもマイナスな反応しか返ってこない人たちがいるはずです。それは教育の現場でも同じで、ネガティヴな人たちがいることで、周りの生徒さんたちはネガティヴな方向に引っ張られたり、学校の雰囲気が悪くなってしまったりもします。彼ら彼女らも決して好きでそうしているわけではなく、これまでの歴史や背景の中でそう振る舞うようになり、そのような考え方になってしまった、ある意味においては被害者という面もあるのです。ネガティヴな人たちを排除するのではなく、共存していくためには、どうすれば良いのでしょうか。

 

大きな問題として、人間はネガティヴな方に引っ張られやすいという性質があります。100の良いことがあっても、1か2の悪いことがあると、どうしても悪いことばかりを考えるようになり、まるで全体としても悪いことになっているように錯覚しがちです。それゆえに、ごく少数のネガティヴな人がいるだけで、ひとり一人にネガティヴな思考が伝染し、全体の雰囲気が悪くなる流れができやすいのです。たとえば、30名のクラスにたった1名のネガティヴな生徒さんがいるだけで、先生の意識がその人に引っ張られることが多々あります。残りの29名はしっかりと授業を受けているのに、わずか1名であってもネガティヴな方に先生の意識の9割以上が奪われてしまうのです。実際に私も子どもたちを教えていたときは、そうなってしまうことがあったので先生の気持ちは良く分かります。

 

ここで重要なことは、ネガティヴな方向に引っ張られないことですが、自分の思考は自分ではなかなか変えられないものです。気にしなければよいと思えば思うほど、気になってしまうのが人間の性です。それではどうすれば良いのかというと、周りの人たちがポジティブな視点をあえて見せてあげることです。ネガティヴな人がいて、そのような言動があることを認めつつも、「このような良い反応もあったし、あの生徒さんは〇〇だと言ってたよ」という形で残りの99%の方に切り替えてあげることです。人間とは不思議なもので、自分の頭で考えているときはひとつの方向に引っ張られていたものが、誰かと話しているうちに違った方向にも引っ張られることになり、バランスを取り戻すことができるのです。

 

 

何が言いたいのかというと、大切なのは周りにいる人のリアクションであるということです。ネガティヴな人がいて、ネガティヴなことがあったとき、誰かがそのことを気に病んでいるときは、まずは話を聞いて、それからポジティブな面もたくさんあることを見せてあげることです。そのためには、いつも自分自身はポジティブな面を見つけるように心掛けていなければいけませんし、準備をしていることで、ネガティヴに引っ張られそうになっている誰かを助けることができるのです。逆もまた真なりで、もし自分がネガティヴな人に引っ張られているなと感じたときは、誰かとそのことについて話してみてください。きっとその誰かはあなたを救い出してくれるはずです。