インドネシア料理

実務者研修の卒業生さんに教えてもらった、インドネシア料理「Kuta-Bali Café」(クタバリカフェ)に行ってきました。今年に入って、湘南ケアカレッジの実務者研修を受けてくれる外国人は増えていて、つい先日に修了したクラスの打ち上げにもインドネシアの3人が参加していたので、いろいろな話をすることができました。その中で、「美味しいインドネシア料理のお店はありますか?」と聞いたところ、インドネシア人全員が、八王子にある「Kuta-Bali Café」の名前を挙げました。口を揃えて「ここがベストだ」と言うので、相手の国のことを知るにはまずその国の食べ物を食べることからを信条(?)としている私としては、行かないわけには行きません。

八王子駅から少し道に迷いながらも、「Kuta-Bali Café」に辿り着きました。開店したばかりということもあり、まだお客さんは不在の状態。もしかして人気がないのでは…と心配になりつつも、ランチメニューの中から「インドネシアのいろいろな味が楽しめる料理」を選びました。日替わりナシチャンプルとスープがメインです。提供された料理は全てが珍しく、今までに食べたことのない味ばかりで、最高に美味しかったです。私の好きなネパール料理でもタイ料理でもベトナム料理でもない、それらすべての料理の良いところ取りをしつつも独自の味を持つ料理でした。町田にこの店があれば、1週間に2、3日は通ってしまいそうです(笑)。アジア料理が好きという方はぜひ行って食べてみてください。

ところで、最近、移民の問題がメディアでも取り上げられることが多くなっています。ヨーロッパは世界中のどこよりも先に移民政策を取り入れ、失敗して今があります。アメリカしかり、オーストラリアしかり、先進国は移民政策の失敗によって、自国民の生活はより苦しくなり、治安の悪化や伝統・文化の破壊に悩まされています。日本においても、中国人の激増からクルド人の問題、JICAによるアフリカ人の移住や東京都のエジプト人受け入れなどまで大きな話題となり、各地でデモまで行われている始末。もちろん、介護・福祉の世界も移民問題とは無縁ではありません。むしろ日本人がやりたがらない(避ける)ような仕事や業種こそが、移民の受け皿になるのです。

 

個人的には、これから先も人材が不足していくことは明らかな介護・福祉の世界に、アジアの人たちを受け入れることは賛成です。どれだけ介護士の給与を高くしたとしても、別の仕事をしたがる日本人の方が多いはずです。さらに介護の仕事は機械化が難しく、AIの恩恵も受けにくいため、とにかく人手が必要です。猫の手も借りたいというか、優しい心を持った人間の手がどうしても必要なのです。

 

私が直接会った、技能実習生や特定技能として日本に来て介護の仕事をしているインドネシア人、ベトナム人、ミャンマー人、ネパール人、モンゴル人などは、ほとんど誰もが心優しい人ばかりです。女性も男性も、若くて、礼儀正しく、真面目な人たち。日本語の壁さえクリアできれば、彼ら彼女たちは日本に自然に溶け込むことができますし、問題が起こることは考えにくいです。

 

大きな問題になるのは、外国から借金を背負わせて日本に連れて来て、安い労働力として受け入れ、劣悪な環境で働かせた挙句、逃げ場がなくなって非行や犯罪に走るケースです。日本語がまともに話せない状態で連れてきて、同じ国の人が周りにいなければ、孤独にもなるでしょう。人材不足を口実に誰でも彼でも連れてくるのではなく、きちんとした形で受け入れることができれば、彼ら彼女たちは少しずつ日本に溶け込んでくれるはずです。

 

つまり、移民問題は受け入れる側の問題が大きいのです。どのような仕組みで受け入れるか(日本語力や給与の問題)、受け入れたあともどのようにフォローするか(独りぼっちにしない、教育を提供する、サポートするなど)が大切です。そう考えると、外国人を一気に大量に受け入れることは難しいはずです。何より大事なのは、受け入れる仕組みをつくる人たちや受け入れる側が、外国の人たちと接してみることです。ぜひ一度、彼ら彼女たちと一緒に、その国の料理を食べてみてはいかがでしょうか。